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2017年11月21日

2018年はどんな節目の年?
〜明治維新・戊辰戦争150年、日本中から新たな世界への取り組みを

皆さんこんにちは、井之上 喬です。

各地で紅葉が見ごろになってきているようですが、東京は真冬並みの寒さとなっています。
皆さん、風邪などひかないで2017年の締めくくりの準備をしましょう。

例年この時期になるとそろそろ今年の振り返り記事と来年の予測記事が出てきます。

■2017年の重大ニュースと2018年への思い
毎日新聞社が発行する小・中学生向けにニュースをわかりやすく解説する学習誌「Newsがわかる」の12月号でも、2017年重大ニュースが取り上げられていました。

皆さんはどんなニュースが入っていると予想しますか?

それによると1位が北朝鮮の核・ミサイル開発加速、2位が解散・総選挙で自民党が大勝、3位がアメリカのトランプ大統領就任、4位が中学生の藤井四段29連勝で将棋ブーム、5位が陸上100メートルで桐生選手が9秒98、以下はヒアリに列島警戒、重力波にノーベル賞、沖ノ島が世界文化遺産、東京五輪の次はパリ→ロス、そして日本のPKO終わる、となっています。

中国の政治体制に関するニュースは入っていませんが、日本を取り巻く国際関係そして内政問題が上位を占めており、小中学生の将来にとって影響を及ぼしそうなニュースが取り上げられていたと言えるでしょう。

ちょっと早いですが2018年に節目を迎えるニュースとして頭に浮かんだのは、明治維新150年と天皇陛下の退位と皇太子さまが新天皇に即位される日程が2018年に具体的になることです。

■すこし視点を変えて歴史を振り返ると
そのうちの明治維新150年に目を向けてみたいと思いますが、近代日本がスタートした大きな節目である明治維新について、高校の教科書で定番の山川の「日本の歴史」をベースにした「新 もういちど読む 山川日本史」(山川出版社)でも取り上げています。

それによると近代国家の成立のなかでの明治維新の項目は「戊辰戦争」の小見出しで始まっています。1868年(明治元年)1月、薩摩・長州を中心とする新政府軍と旧幕臣や会津・桑名を中心とする旧幕府軍による、京都近くの鳥羽・伏見の戦いが勃発、勝利した新政府軍は徳川慶喜を朝敵として追悼し、江戸へ軍を進めた。

その後皆さんもご存知のように新政府軍代表の西郷隆盛と旧幕府を代表する勝海舟が交渉、同年4月に江戸は戦火を交えることなく開城します。しかし、その後も会津藩などは白虎隊に象徴されるように抵抗、9月の会津藩降伏の後、翌1869年5月の榎本武揚らが五稜郭の戦いで敗れて降伏し、戊辰戦争と呼ばれる一連の戦いは終わり、日本は新政府のもとに統一されることになります。

この節目の年を迎え薩長土肥(鹿児島、山口、高知、佐賀)そして会津(福島)などでは記念の取り組みが進んでいます。

ただ表現の仕方が明治維新150年に対し戊辰戦争150年、とかなりニュアンス、思い入れは異なっているように感じます。

明治の前、江戸時代は全国の各藩がそれぞれの特産、産業そして人材を活かし独自性を持った政治、経済活動を展開、いわば地方分権で日本は成り立っていたともいえるのではないでしょうか。

その表れとして日本各地の特産物、伝統工芸など地場産業は江戸時代に発達したケースが多いと思います。

明治維新を機に日本は中央集権で国力を増強、第二次世界大戦などもありましたが現在に至っていると思います。

そして最近になって大きな課題となっているのが地方創生ですね。

さまざまな政府主導の取り組みが立案実行されていますが、まだまだこれからといった感があります。

■2020年東京オリ・パラ以降をにらんだ情報発信を
明治維新・戊辰戦争150年を機に、あの当時の情熱を見習い地方主体の新たな地方創生の取り組みが必要ではないでしょうか。明治維新と大きく異なるのは、2020年の東京オリ・パラを控え世界中の目が日本に集まっていることです。

世界の人々を日本各地に迎え入れ、日本各地の自然、文化、芸術、食そしてヒトを理解してもらい、新たな持続的な世界との交流を創る絶好の機会だと思います。

そこで重要なのが多様化しているメディア環境です。トラディショナルな新聞、雑誌、テレビなどの媒体に加え、世界中を一瞬で駆け巡るインターネットメディア、ソーシャルネットワークなどの特性を理解し、日本の情報を的確に世界に発信することが不可欠です。

そのためにも地方自治体、地方の企業やNPO法人など様々な組織体でパブリック・リレーションズ(PR)の機能が必要なのは明らかです。

PRの専門家集団として私たち井之上パブリックリレーションズは、この大きな潮目を読んで組織を取り巻くさまざまなステークホルダーとのリレーションシップ・マネージメントに関連するコンサルテーション業務に磨きをかけていきたいと思っています。

投稿者 Inoue: 08:16

2017年11月11日

『広辞苑』第七版が新年に刊行
〜総項目数は新たに1万を加え約25万項目へ

皆さんこんにちは、井之上 喬です。

今回は、私も利用している岩波書店の国語辞典『広辞苑』の改訂版(第7版)についてのお話です。

既にご存知の方も多いかと思いますが、岩波書店が『広辞苑』第7版を来年1月12日に刊行すると発表しました。

2008年に刊行された第6版から10年ぶりの全面改訂で、総項目数は新たに1万を加えた約25万項目になるようです(朝日新聞10/25朝刊)。

■人名では「トランプ」大統領が追記
報道によると今回の改訂では、基礎的な動詞や形容詞の説明刷新に力を入れたほか、「東日本大震災」「ブラック企業」「LGBT」「婚活」「スマホ」「ツイート」「炎上」「安全神話」「クールビズ」「コスプレ」「ドクターヘリ」「ブルーレイ」など、第6版刊行後の社会や技術の変化を受けた言葉が多数収録されたとのこと。

人名については、新たに米大統領に就任した「トランプ」をはじめ、「高倉健」「赤塚不二夫」「ジョブズ」「スピルバーグ」などが追加されています。

俗語では「がっつり」「ごち」「ちゃらい」など、社会に定着したと判断された言葉が採用されたようです。

時代と共に広がった語義も収録。「盛る」の説明に「おおげさにする」、「やばい」の説明に「のめり込みそうである」を加えたとのこと。

一方、「豊洲市場」については、候補に挙がったものの、都政の混乱で移転が不透明になったため掲載が見送られ、「給水ポンプ」「スーパー特急」など時代の変化で説明が不要になった言葉は削除されたといいます。

岩波書店によると来年6月30日までの完成記念特別価格(普通版9180円)での販売期間中に20万部の売り上げを目指すとしています。

発行部数は第3版の260万部を頂点に右肩下がりとなっていますが、岩波書店辞典編集部では、「何でも無料で検索できる時代だが、簡潔な言葉で正確に説明して欲しいという需要は減っていない」とコメントしています。


■欠如するPR関連用語
第7版のページ数は140ページ増の3216ページ。裏写りしないように用紙を工夫、改良することにより何と厚さは第6版と同一にしているとのこと。

『広辞苑』は1955年に初版が刊行され、すでに60年余を経ています。

この間、改訂版を送り出すたびに収録する言葉を精査するだけでなく、本の装丁などについても真摯に取り組んできており、こうした努力の積み重ねが読者から愛され、信頼を厚くし、いまや「国民的辞典」と言われるまでに成長した要因となっているようです。

東京新聞10/25朝刊には:

今年の5月に亡くなられた作家の杉本苑子さんは、随想『春風秋雨』で、「葬式も墓も無用、骨は海にでも撒いてしまってほしい」と書き、続けて、文学者の墓の自分の名の下に、「使い古した『広辞苑』を一冊、埋めてくれ」と遺言した、と記しておられます。

としています。

『広辞苑』(第6版)で「パブリック・リレーションズ」を引いてみると、「ピーアール(PR)」としか表記されていません。

今度は「ピーアール(PR)」を引くと「企業体または官庁などが、その活動や商品などを広く知らせ、多くの人の理解を高めるために行なう宣伝広告活動」と定義しています。

「『メディア』は媒体。手段。特にマスコミュニケーションの媒体」とありますが、「メディア・リレーションズ」の記載はありません。当然のことながら「リレーションシップ・マネジメント」の記載もありません。

残念ながらパブリック・リレーションズ(PR)は、これまでの『広辞苑』の世界では、いまだに宣伝広告活動と混同されているようで、この分野での日本の後進性を見事に現しています。

さて第7版ではパブリック・リレーションズについて、またPR関連用語について、どこまで収録され、どのように紹介されているのでしょうか。

いずれにしても『広辞苑』が時代の、また社会のセンサー機能をもつのであれば、パブリック・リレーションズ(PR)がまだまだ日本社会に定着していないことの証左ともなります。

日本社会へパブリック・リレーションズ(PR)を普及、定着させていく努力が、私たち実務家にさらに求められています。

投稿者 Inoue: 21:01

2017年11月01日

東京モーターショーに何を見るか
〜EV、自動化で産業構造が一変する可能性も!

皆さんこんにちは、井之上 喬です。

2020年の東京オリンピック開幕まで10月28日で1000日となりましたね。56年ぶりの東京オリンピック開催に向け、官民挙げて開催機運を盛り上げるさまざまなイベントが今後展開されることになります。

その前日、10月27日の日経平均株価が続伸し、終値で2万2008円45銭と1996年7月5日以来、21年3カ月ぶりに2万2000円台に乗せ、世界的な景気拡大にともなう企業業績の改善期待が株価を押し上げたようで、2020年に向け景気拡大に弾みがつきそうな話題でした。

■キーワードはEV、自動化、共有化
そんななか2年に1度の「東京モーターショー2017」が10月25日の報道内覧会に始まり、11月5日まで東京ビッグサイトで一般公開されています。報道合戦も華々しく、クルマ関連の記事が相次いでいます。

私もトヨタの燃料電池車MIRAIを運転する大のクルマ好きで、テレビや新聞報道に注目しています。

20世紀とりわけ後半の大衆社会は、機械文明を象徴する自動車とともにあったといえます。街にはエンジンで動くクルマがあふれ日米欧を中心に巨大な自動車産業を生みだしました。

しかし温暖化対策や人工知能(AI)などの先端技術の発展が、クルマの世紀を大きく変え、新時代をつくりつつあるようです。朝日新聞の報道によれば「自動車産業には三つの波が押し寄せる。「電動化」「自動化」「共有化」だとし、新しい自動車産業の到来を予感させています。

自動車がインターネットに接続するとともに、センサーやAI技術を搭載した自動運転が可能になり、私たちに身近なモバイル端末やコミュニケーション・ロボットのような存在に近づく日も遠い未来の話しではなさそうです。

事実、インターネットにつながることで、海外で普及しているスマホアプリを使った配車サービスの米国ウーバー・テクノロジーズや中国の滴滴出行(ディディチューシン)などに見られる、ライドシェア(相乗り)のような新しい自動車関連ビジネスも急速に普及しています。

■日本の自動車産業も危機感を
トラディショナルな自動車産業の構造変化は、異業種も含めた新規参入の嵐を予感させます。最近も家電量販最大手のヤマダ電機、掃除機で有名な英国ダイソンの電気自動車(EV)への参入など、これまで考えられなかった業種の参入報道がありました。

EVといえば2010年秋、米ベンチャー企業のテスラモーターズCEOのイーロン・マスクが来日した際、日本に持ち込まれた「テスラ・ロードスター」に試乗したことがあります。ドライバーの胸を締め付けるほどの圧倒的な加速パワーには圧倒されましたが、テスラは今やEVメーカーとしての地位を不動のものとしています。

ここで注目したいのはEVで主導権を握ろうとしている中国とこれまでは自動車とは関係が薄かったIT企業を中心とした異業種組の台頭です。年間の自動車販売台数が2800万台を超える世界一の自動車大国の中国はまた、EV製造に必要なレアメタルの世界一の生産国。将来のEV・自動車産業は中国の影響を大きく受けるのは必定といえます。

異業種参入の可能性の一例として、私たちに身近なスマートフォン(スマホ)を見てみましょう。

出荷台数は、調査会社IDCの調べでは2017年に15億3480万台、それが2021年には17億7410万台に達するとしています。

このスマホ向け半導体で世界トップを快走するのが米国クアルコム。スマホメーカーが必要とする技術やソフトウエアを提供し、スマホを製品化しやすいプラットフォームをお膳立てすることで急成長しています。

スマホのクアルコムのようなプラットフォーマーがEV市場にも登場する可能性は大いに考えられます。

「日本の自動車産業はこれまで蓄積してきたノウハウもあるし、完成車メーカーを頂点とするすそ野の広いケイレツピラミッド構造はちょっとやそっとでは崩れない」と思っている業界関係者も多いのではないのでしょうか。

このような考えがいとも簡単に崩れ去ったいくつかの日本の産業を過去私たちは目の当たりにしています。

これまで考えられなかったようなスピードでAI、IoTクラウドなど最先端技術は進化していますが、新しいビジネスモデル、パートナーシップの可能性を模索しながら、まずは実行してみる、そんな英断が日本企業に不可欠になっていると感じます。

それにしても日産自動車やSUBARUの長年にわたる完成車検査に関連する不祥事には驚かせられますが、監督官庁が時代遅れの規則でメーカーを不必要に縛ることのないように、また官民同じく規則や慣習、制度の見直しを怠ることのないよう注意を払わなければなりません。

パブリック・リレーションズ(PR)の主柱となるリレーションシップ・マネジメントで様々な関わりを通して大きな構造変化や潮目を見る力を養わなければなりません。その活用を誤ると日本を支える産業が崩壊する危険性すら排除できなくなると深刻に危惧しています。

投稿者 Inoue: 06:34