相互リンクはこちら
バナーをどうぞ



« 2016年6月 | メイン | 2016年8月»

2016年07月29日

夏休み旅行2016年予測、
〜総旅行人数は微減で海外旅行は7.4%増

皆さんこんにちは、井之上 喬です。

気象庁は昨日(28日)、関東甲信地方が梅雨明けしたとみられると発表。平年より7日、昨年より18日遅い梅雨明けとなったようです。これで梅雨のない北海道を除き、梅雨明けしていないのは東北だけとなりました。

本格的な夏の到来とともに夏休み旅行シーズンも始まります。JTBは恒例の「2016年夏休み(7月15日?8月31日)の旅行動向」で、同期間に1泊以上の旅行に出かける総旅行人数が前年比0.7%減の7745万人となる見通しを発表しています。

国内旅行は1.0%減の7485万人となる一方、海外旅行は7.4%増の260万人と推計。消費に対して全体的に慎重な傾向がみられる反面、円高や燃油サーチャージ廃止を背景に、海外旅行には比較的積極的な見通しを立てているようです。

■夏休み総旅行消費額は4.5%減の3兆850億円
夏休みの総旅行消費額は、国内が3.9%減の2兆5226億円、海外が7.5%減の5624億円で、全体で4.5%減の3兆850億円になるとの見通しです。

この背景については、ボーナス支給額や就職率などが改善傾向にある一方で、このところの円高による為替差益もありますが、急激な円高や株安などによる先行きの不透明感も影響していると分析することができます。

予約状況をみると、国内旅行のピークは8月12日から15日。利用交通機関では、レンタカーを含む乗用車の利用は微減となったものの、全体の7割以上を占めたようです。相変わらず高速道路の渋滞は避けられないようですね。

また、北陸新幹線や北海道新幹線の開業効果や各地の観光列車人気が続き、鉄道が2.8ポイント増の23.8%で好調。飛行機利用は4.1ポイント減の14.5%、長距離・貸切バス利用は0.8ポイント増の6.2%となったとのこと。

旅行先としては、新幹線利用の北海道や東北、USJや京都鉄道博物館がある近畿の人気が高いようです。

■海外旅行はアジアを中心とした近距離が人気
海外旅行は、アジアを中心に北米・オセアニアなどが好調とのこと。JTBの企画商品の予約状況では、海外旅行の出発のピークは長距離で8月13日、中距離で10日、近距離で14日が多いとのこと。

渡航先別では、タイ(5.9%増)や台湾(6.6%増)が堅調な伸びを示し、中国(12.1%増)や韓国(29.4%増)、香港(8.9%増)は昨年のマイナスから回復しているようです。

全体としてアジアを中心とした近距離が人気。また、ヨーロッパはスペインやポルトガルが昨年を超える伸びとなったほか、北米(4.2%増)やオーストラリア(16.7%増)、ニュージーランド(18.2%増)などオセアニアも好調なようです。

さて、8月5日から21日にかけてブラジル・リオデジャネイロで開催される第31回夏季オリンピック。オリンピックの熱戦を前に、すでにチケット争奪戦が始まっているといわれます。JTBは五輪とパラリンピックの日本からの観戦のため5000人のツアー参加を予定しているとのこと。

続いてインバウンドのデータを紹介しましょう。観光庁の発表によると、本年4月から6月までの訪日外国人旅行者数は19.0%増の596万人。

相変わらず数的な拡大が続く一方、1人あたりの旅行支出は9.9%減の15万9930円と減少。観光庁は減少の理由として、全体の37.0%を占める中国が、円高などにより22.9%減の21万9996円と大幅に減少したことなどを挙げています。爆買いブームにも陰りが見えてきたようです。

観光庁の田村明比古長官は、7月20日の記者会見で中国の消費額減について語り、「為替レートが10%以上円高に動いたほか、4月から中国政府が個人輸入品の関税を引き上げたことなどが影響した可能性がある」との見方を示したとのこと。

さて、皆さんの夏休み旅行計画はいかがですか。

東京では都知事選挙が三つ巴のまま終盤を迎えています。
7月14日のブログでは、参院選で初めて選挙権を行使した18、19歳の投票率が全体投票率54.70%を9.25ポイント下回る低調な結果となったと記しましたが、21万6,600人を数える彼らの投票行動が首都東京でどのような結果になるのか、楽しみなことです。

選挙での投票は健全な民主主義社会を持続させるための個人の義務と責任です。有権者の皆さん、旅行に出かける前に先ずは投票所に足を運びましょう。

投稿者 Inoue: 14:45

2016年07月21日

「ルノワール展」に行ってきました
〜日常の中の”光“を感じた瞬間

皆さんこんにちは、井之上 喬です。

九州と中国、四国、近畿それに東海は梅雨明けしたようですが、関東地方の梅雨明けは何時になるのでしょうか。

東京では都知事選挙がまさにたけなわ、このブログでも触れてきましたが18歳選挙が首都東京でどのような結果になるのか非常に興味深いところです。

有権者の皆さん、暑いですが投票所に足を運びましょう。

■すでに入場者40万人を突破
夏まっさかりの中、国立新美術館(東京・六本木)で開催中の「オルセー美術館・オランジュリー美術館所蔵 ルノワール展」に出かけました。主催は、国立新美術館、オルセー美術館、オランジュリー美術館、日本経済新聞社、後援は在日フランス大使館/アンスティチュ・フランセ日本です。

インターネットで、日本人が好きな画家、と検索すると必ず上位にランクされるピエール・オーギュスト・ルノワール(1841-1919)。4月27日の開幕からの入場者が7月15日に累計で40万人を超えたとのことです、開催期間は夏休みを挟み8月22日までですから何人の方々が来場するか楽しみでもあります。

パンフレットのテーマには「色彩は「幸福」を祝うために」とあります。ご覧になった方はそんな至福の時間を楽しまれたのではないでしょうか。

今回は日本初展示となるルノワールの最高傑作と評される「ムーラン・ド・ラ・ギャレットの舞踏会」、45年ぶりにそろって来日した「田舎のダンス」と「都会のダンス」など見どころも多かったですね。

ずいぶん前に鉄道の駅舎を改造し数多くのルノアール作品が展示されていた、パリのオルセー美術館を想い起こしながらの鑑賞にはひとしお感慨深いものがありました。

私のブログでも何回か美術展をテーマに紹介(1 2 3 4)してきました。パブリックリレーションズ(PR)の専門家にとって、絵画や音楽などの芸術に触れることは、感性ある豊かな人間性を育み、創造的なビジネスをつくりだすうえで大切なことです。

■子供のころから芸術に親しみましょう
会場で配布されていた子供向けの鑑賞ガイドを紹介しますと、8つのカテゴリーで作品を紹介しています。

それぞれのカテゴリーを見ますと、1)太陽の光のもとで描く、では「陽光のなかの裸婦」、2)人物を描く、では「ジョルジュ・シャルパンティエ夫人」と「読書する少女」、3)自然を描く、では「シャンロゼーのセーヌ川」、4)幸せそうなひとびとを描く、では「ぶらんこ」と「ムーラン・ド・ラ・ギャレットの舞踏会」、5)デッサンをする、では「身づくろい」、6)子どもたちを描く、では「道化師(ココの肖像)」、7)ピアノを弾く少女たち、では「ピアノを弾く少女たち」、そして8)裸婦を描く、では「浴女たち」が紹介されています。

なんとなくルノワールの画家としての生涯と作品が目に浮かんできませんか。そして3つの鑑賞ポイントとしては、何が描かれているか、どんなふうに描かれているか、どんな時代に描かれたのか、となっています。

鑑賞ガイドは、100点以上の作品を大きな流れの中で鑑賞するには大きな手助けになりました。

大人だけでなくお子さんにも是非、人類の貴重な財産を肌で感じてもらいたいと強く思いました。

ルノワール展で改めて感じたことは、自然や日常的な風景を明るくのびやかな筆触で描き出していること、そして肌色や雲の色など?光”の使い方が絶妙で作品が輝いているように見えたことなどが印象的でした。

風景画のコーナー解説でルノワール自身が述べているように、「そのなかを散歩したくなるような絵画が好きだ」。

外の暑さを忘れ、皆さんも会場に足を運びちょっと贅沢な時間を作ってみてはいかがでしょうか?

投稿者 Inoue: 19:00

2016年07月14日

課題残す初の18-19歳選挙権
〜投票率は45.45%、全体投票率を9.25%下回る

皆さんこんにちは、井之上 喬です。

7月10日に投開票された第24回参院選で私は、様々な争点がある中で特に2つのことに大きな関心を寄せていました。

一つは与党勢力が3分の2の議席を確保するのかどうか、そして二つ目は、今回初めて選挙権を行使する18、19歳の人たちの投票行動についてでした。

周知の通り今回の参院選は、自民、公明両党で改選過半数を獲得。おおさか維新の会、日本のこころを大切にする党や非改選・無所属議員など憲法改正に前向きな勢力が全体で「3分の2」の162を超えました。これにより憲法改正の国会発議ができることになりました。

■高い若者層の自民党支持
参院選での18-19歳の投票率について総務省は11日、45.45%の投票率だったと発表。全体の投票率54.70%より9.25ポイント低い数字となりました。

18歳選挙権を初めて適用した選挙で、与野党は若者層の取り込みと政治への関心を高める取り組みを強化したものの、課題を残す結果となりました。

18歳と19歳別に投票率を見てみると、いずれも女性の方が高い投票率を示しているものの18歳は51.17%(男性49.43%、女性53.01%)、一方、大学生や社会人が多い19歳は39.66%(男性37.31%、女性42.11%)と18歳を大きく下回りました。

18歳と19歳別に投票率が全体よりも低い結果終わった理由について「国政選挙で争点になる経済などの話題は、多くが扶養家族になっている18-19歳にとって縁遠く関心を持ちにくい」と東北大の河村和徳准教授は分析。

また、自民党の稲田朋美政調会長は11日、日本経済新聞の取材に「政治家と意見交換する場を増やすべきだ。学校でも社会の課題について討論する機会を増やし、政治を身近な存在にする必要がある」と語っています。

共同通信の出口調査を年代別に分析すると、18歳、19歳だけでの選挙結果は、与党が約59%で野党が41%という結果でした。

こうした結果を踏まえて民進党の岡田克也代表は、参院選直後の10日夜、「自民党支持の若い人が増えていることは間違いない。アプローチが十分でなかった」と述べ、初の18歳選挙での敗北を認めたようです。

そして、与野党がともに課題としているのが選挙情報の発信手法。自民党は動画を積極的に活用し若者に対し分かりやすい発信を続け、候補者ごとの紹介動画を作り公式ツイッターで拡散。民進党もツイッターのほか無料通話アプリ「LINE」も活用し、登録者に街頭演説の案内などを発信し、若者に投票を呼びかけるなどしています。

しかし、SNSなどの有効活用については相変わらず試行錯誤状態が続いているようです。こうした面では私たちパブリック・リレーションズ(PR)専門家の知見が、大いに役立つはずです。

■18-19歳の都知事選での投票行動は? 
さて参院選に続き首都東京では都知事選挙が行われます。今日14日は、東京都知事選の告示日です(31日投開票)。与野党の主要候補が、告示直前の12日に出そろい、選挙戦の構図がほぼ固まった様子です。

17年ぶりの分裂選挙となる自民党に対し、民進党も有力候補が二転三転。都議からは党本部主導の決め方に不満の声が高まるなど各陣営とも火種を抱えたまま首都決戦が始まろうとしています。

東京都の人口は約1,361万人(2016年1月1日現在)で有権者は1,127万人となります。この中で、18歳人口は約10万3,200人で19歳人口は約11万3,400人、合わせて21万6,600人を数えます。

参院選の反省を踏まえ与野党が21万を超える18-19歳有権者に対してどのような選挙活動を展開するのか。そして、次代を担う若い世代の投票率や投票行動にどのような変化が見られるのか、ウオッチしていきたいと思います。

投稿者 Inoue: 17:42

2016年07月07日

英国国民投票の結果が企業の時価総額にも大きく影響
〜18歳選挙の参院選、7月10日には投票所へ!

皆さんこんにちは、井之上 喬です。

7月に入り東京地方は空梅雨の様相で気温の変化も激しいですね。
皆さん本格的な夏に向けて体調管理には十分留意してください。

英国の国民投票により、欧州連合(EU)からの英国の離脱が決まった以降、世界的に株価が暴落、世界経済の成長の鈍化が懸念されています。

■時価総額半年で約1兆ドルの減少!
7月5日の日本経済新聞には、2016年上半期(1?6月)の世界主要企業の時価総額に関する記事が掲載されていました。

記事によると、世界の上場企業全体の時価総額は6月末時点で約66兆ドル(約6800兆円)、2015年12月末に比べて約1兆ドル(1.5%)も減少したとのことです。
※世界取引所連盟(WFE)のデータと、世界の株価の動きを示すMSCIオールカントリー・ワールド指数から推計。

その要因は、中国など新興国の経済成長に陰りが見えていること、欧州や日本での金融政策への不信感などから、オリンピック・イヤーにもかかわらず世界経済成長への期待感が低下していることの表れのようです。

6月末の時価総額トップ10の顔触れは1位(昨年12月末ランキング1位)がアップル(米国)、2位(同2位)アルファベット(米国)、3位(3位)マイクロソフト(米国)、4位(5位)エクソン・モービル(米国)、5位(4位)バークシャー・ハザウェイ(米国)、6位(6位)アマゾン・ドット・コム(米国)、7位(9位)ジョンソン&ジョンソン(米国)、8位(8位)フェイスブック(米国)、9位(7位)ゼネラル・エレクトリック(米国)、10位(19位)はAT&T(米国)と相変わらず米国企業が圧倒的な強さを見せています。

「世界の主要企業の株式時価総額は上半期に明暗が分かれる動きになった。IT(情報技術)や金融など景気変動で業績がぶれやすい「景気敏感業種」で時価総額が落ち込んだ一方、日用品や通信など不況に強い業種はむしろ増加した。グローバル景気への根強い不安感を映し出している」と分析しています。 

時価総額の減少額が最大だったのが米アップルで、6月末での時価総額は5236億ドル、半年で600億ドル(10%)失った。2位のアルファベット(グーグルの持ち株会社)も同様に489億ドル(9%)目減りした。金融でも減少が目立ち、時価総額11位の米銀大手ウェルズ・ファーゴは374億ドル、14位の中国工商銀行も144億ドル減らしたようです。

その一方で、不況に強い「ディフェンシブ業種」の時価総額はむしろ増加しているとし、日用品・医薬品のジョンソン・エンド・ジョンソンは494億ドル、通信大手のAT&Tは539億ドル増加しています。

日用品や携帯電話での通話などは生活に欠かせないため、景気が悪化しても売上高は落ちにくいと評価されているようです。

また、石油メジャーなどエネルギー企業の時価総額が特に大きく増加した理由としては、2月から原油価格の反発が続いて収益改善期待が強まったためとし、中でも20位にランクされたロイヤル・ダッチ・シェル(英蘭)の時価総額は上位20社の中では最大の764億ドルの伸びを記録し1.5倍に急拡大しています。

日本企業では50位までにランクインしている唯一の日本企業であるトヨタ自動車は、減少幅は434億ドルで順位も2015年12月末の31位から39位に低下しています。

世界的な景気に対する不安に加え、英国国民投票によるEUからの離脱決定がさらに追い打ちをかける形になっているようです。

■マスコミの情勢報道ではなく自己判断で投票を
英国の国民投票に関しては、直前の調査では残留派がやや有利とされ、大方の予想は僅差でEU残留、であったと思います。しかし、ふたを開けてみると一転して離脱派が勝利しました。

世界のショックも大きかったと思いますが、最もショックを受けているのは英国国民自身かもしれません。離脱派リーダーが間違った数字を唱えたことで再投票の声が上がっていますが、覆水盆に返るのは難しい状況の中、今後の動きに注目したいところです。

日本は今まさに参議院選挙終盤。情勢を伝える各新聞の世論調査結果が出ていますが、その一方で大手紙が実施した選挙情勢調査は、無所属や諸派の候補者名を省いて投票先を聞き出すという、不適切な方法によるものだったとの疑惑が報道されるなど混沌としています。

参議院選挙は選挙権年齢が18歳になって初の国政選挙です。是非、若い人たちには7月10日に投票所に足を運んで、自分の意志で1票を投じてもらいたいと考えています。

しかし、現実は甘くはないようです。7月4日の報道では、初の18歳選挙となった福岡県うきは市長選挙で、新たに選挙権を得た18、19歳の投票率が38.38%だったことが、市選挙管理委員会の集計で分かった、とのこと。

このブログでも再三にわたり警鐘を鳴らし続けていますが、日本は少子超高齢社会、財政危機、医療・保険制度の破たん、非正規雇用者の増大、都市集中と地方の格差拡大、などなどさまざまな課題を抱えています。

参院選に続き首都東京では都知事選挙が行われます。すでに候補者選びでヒートアップしていますが、私は今こそ次の日本を担う若い世代の見識と行動力に期待したいと思います。当然、私たちの世代も課題解決に取り組むことが必要ですが。

投稿者 Inoue: 16:35

2016年07月01日

日本史の学習や学び直しが静かなブームに
〜小学生から国際分野で活躍するビジネスパーソンまで

皆さんこんにちは、井之上 喬です。

サッカーの欧州選手権で強豪イングランドは初出場のアイスランドに敗退(6/29)し、監督は辞任。欧州連合(EU)離脱を問う英国の国民投票で敗れたキャメロン首相も同様に辞任を表明しています。

政治とスポーツ。分野はそれぞれ異なりますが、相次いで報じられた2つのビックニュースに共通する相似性と意外性に強く惹かれました。

いうまでもなく英国のEU離脱の国際経済に与える影響は大きなものがあります。国内で現在爭われている参院選に影を落とし、また、新たに選挙権を得た240万人近い18歳、19歳の投票行動の行方も含め、意外な結果を招くのではないかといった予感を持ちました。

私のブログの読者の中にも初めて選挙権を行使される方も多くいらっしゃると思います。期日前投票も含め、7月10日には投票所へ行って欲しいと思います。

■いま、日本史が必要とされるワケ
最近、ビジネスパーソンの間で、日本史の知識を身に付けることが静かなブームになっているといいます。こうした世相を反映してか週刊東洋経済(6/18発行号)は、「ビジネスマンのための学び直し日本史」をテーマに大特集を組んでいます。

作家の佐藤優氏が企画・編集を担当した『いっきに学び直す日本史』(教養編と実用編の全2冊)が、計10万部近いベストセラーになったのも、「日本史を勉強しなくてはならない」という読者の潜在意識に触れる「何か」があったからだといわれます。

この「何か」の大きな要因の一つとしてグローバリゼーションを挙げています。ビジネスの世界では外国人と接触することが日常的になってきており、国際分野で活躍するビジネスパーソンは、英語に堪能で、取引相手の国や民族の事情についてもよく勉強しているといわれます。

しかし、意外と苦労するのが、外国人から日本の歴史に関する質問をされたときだといいます。たとえば、外国人の間でも抹茶は有名。「どうして日本では茶の湯が流行したのか」と外国人に尋ねられたときに皆さんならどう答えるのでしょうか。

■知っているとトクする本
また、この週刊東洋経済では、外国人に日本の歴史や文化を尋ねられた際に頼りとなる書籍『日本?その姿と心?』(学生社、1982年刊)を紹介しています。

1982年の初版から10版を重ね、累計100万部の隠れたロングセラーのようです。大手商社、自動車メーカーなど企業の社員教育、米国大使館、在日米軍でも使われているといいます。

そしてこの本は、新日本製鉄(現在の新日鉄住金)の社員のニーズから生まれたといいます。技術指導などで海外に行くと、現地の人から日本についていろいろ質問されるが、英語で答えられないばかりか、自国の歴史や文化を知らないために、日本語でも答えられないことに気づいたことが始まりとか。

そこで40年ほど前から、よく聞かれる項目を若手社員が持ち寄り、まとめていた。それを本社人事部能力開発室が中心となって冊子にしたところ、評判となって出版されたというユニークな経緯をもちます。

たとえば、下記のような沢山のQ&Aで構成されています。Qだけ一部を紹介しましょう。皆さんならばどう答えるのでしょうか?

徳川幕府はなぜ260年も続いたのか?
Why Tokugawa shogunate succeeded as long as 260 years?

日本人にとって日本刀とは?
What Japanese swords mean to Japanese?

明治維新後に政治、経済、社会体制はどう変化したか?
How did political, economical, and social structures change after the Meiji Restoration?

国旗の日の丸の意味は?
What does the rising sun mean on the national flag?

神道とは、どんな宗教か?
What sort of religion is Shinto?

また、出版不況下でも歴史マンガ本は好調に売上を伸ばしているようです。
昨年KADOKAWAが出版した小学生向けのマンガ学習教材シリーズ『日本の歴史』(全15巻)が累計発行部数で120万部を超える売れ行きとなっているといいます。

その好調な要因をとして「東大流」という最新の歴史教育メソッドを取り入れたことやサイズをコンパクトでソフトカバーとし、持ち運びやすくしたことなどが挙げられています。

この『日本の歴史』(全15巻)は小学生向けですが、中学生レベルの内容で作られているので、高校受験や大学受験用としても活用されているそうです。

民族や歴史、文化、言語、宗教、国境を超えてステーク・ホルダー(利害関係者)とのリレーションシップ・マネジメントを実践するパブリック・リレーションズ(PR)はグローバルビジネスの基盤となるものです。

パブリック・リレーションズに関わる私たちにとっても、英語学習は勿論のこと、日本史を学ぶことの重要性を改めて知らされました。

投稿者 Inoue: 15:15