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2016年02月18日

秋田国際教養大学での集中講義
〜「International Liberal Arts」という新しい教学理念

初夏のような陽気だったり、急に冷え込んだりで体調管理が難しい時期ですね。
インフルエンザも流行っているようですが、皆さんお元気ですか。

さて私は、今年から、1月、2月に国際教養大学(AIU:秋田県秋田市)で「Practical Public Relations」の集中講義を行うことになりました。毎週金曜と土曜の2日間、現地に滞在しそれぞれ6教程(6時間)の講義を行っています。

以前、私のブログ(2012年07月23日)で日本経済新聞社が主要企業の人事責任者(人事部長以上)を対象に行った「人事トップが求める新卒イメージ調査」の結果を紹介したことがあります。

この調査の「人材育成の取り組みで注目する大学」については、秋田県の公立大学「国際教養大学」(AIU)がNo.1に選ばれて大きな話題となりました。2位は東京大学で3位は立命館アジア太平洋大学でした。

これがきっかけとなって私は「AIUはどんな教育をしているのだろうか、またどんな学生が学んでいるのだろうか」など強い関心を持っていたところ、偶然仕事で秋田に立ち寄った際に、以前から知己のある元慶応大学教授で現在同大学の教授で大学院グローバル・コミュニケーション実践研究科科長を務めておられる伊藤陽一教授をお訪ねし、学内を案内いただいたことがあります。それがご縁で今回客員教授として教鞭を執ることになったのでした。

キャンパスを散策すると、国際教養大学創設に深くかかわられた中嶋嶺雄初代理事長・学長の熱い思いが伝わってきます。

■「英語を学ぶ大学」ではなく「英語で学ぶ大学」
AIUは、「国際教養( International Liberal Arts)」という中嶋学長の新しい教学理念を掲げ、英語をはじめとする外国語の卓越したコミュニケーション能力と豊かな教養、グローバルな視野を伴った専門知識を身に付けた実践力のある人材を養成し、国際社会と地域社会に貢献することをその使命としています。

経済同友会が昨年4月に「これからの企業・社会が求める人材像と大学への期待」をレポートしていますがその中で、大学へ期待することとして「アクティブ・ラーニング(課題解決型の能動的学修)の導入によるコミュニケーション能力の向上」を真っ先に挙げています。

AIUの「国際教養( International Liberal Arts)」という新しい教学理念は、まさにグローバル化を加速させる日本の経済・産業界のニーズにミートしたものでした。

AIUでの講義はもちろん、テキストも副教材もすべて英語。これまで海外の大学で英語の講義は何度となく行ってきましたが、私にとっても大変新鮮な経験となりました。

ご参考までに、本講義の目的として下記の4項目を設定しました。

【Objectives】

1. Learn comprehensive ways of thinking that are strategic overviews of the big picture from a global perspective, and through them learn the practice and timing of PR, in order to be able to understand just how essential it is to for organizations to integrate Public Relations methods into management.

2. Based on the PR lifecycle model, learn the basic concepts of Public Relations, which is necessary to survive in a drastically changing global age, and master the concepts of "ethics", "two-way communications", and “self-correction", that are required to achieve objectives.

3. Learn how to read changing circumstances, understand the importance of relationship management accompanied by strategy and speed, and be able to grasp the essence of the practice of Public Relations.

4. Encourage self-awareness as global professionals, and become able to grasp how to include Public Relations in business, as is required of independent, strategically prepared, knowledgeable, and dynamic 21st century leaders in all fields.

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写真は雪中のAIU正面入り口から大学を見たもの。例年に比べて雪は少ないようです。

■知の源泉は24時間365日開館

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5万冊に及ぶ洋書の文献の数では日本一の図書館。いつでも勉強できる環境を提供したいとの大学側の思いもあって24時間365日開館しています。

この図書館は「本のコロセウム」をテーマに、半円のユニークなデザインの木造と鉄筋コンクリートの複合建築物(2008年4月竣工)。美しい杉に囲まれた空間は、安らぎと落ち着きを利用者に与えてくれます。

2014年11月に開校10周年を記念して、故・中嶋嶺雄の業績を顕彰して「中嶋記念図書館」と命名。そういえばこの図書館、どこかのコマーシャルに登場していますね。

20160218-3.jpgこの写真は、私の講義風景です。学生は日本人が半数で他は米国、ノルウェー、中国からの留学生です。

この日(2/12)は、第6週の最初の授業で、メラビアンの法則やリチャード・ルイスの「3つの文化モデル(Lewis Model)」などを講義しました。

その後は3グループに分かれあらかじめ設定されたテーマでPRプロポーザルのプレゼンテーションを行いました。

講義の後は、秋田市内の居酒屋へ招待されました。地元の新鮮な食材をふんだんに使った様々な料理と日本酒は冬国秋田を十分に堪能させてくれました。全員参加してくださった学生の皆さんとの想い出深い一日となりました。

私のパブリック・リレーションズ(PR)の講義を通して彼らがグローバルなコミュニケーション能力を身につけるとともに強い「個」を確立し、グローバルリーダーへと成長していってくれることを、今から楽しみにしています。

投稿者 Inoue: 2016年2月18日 22:10