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2015年02月26日

春を前に北陸新幹線開業、常磐道全線開通
〜地方創生にもPRのプロが不可欠に

皆さんこんにちは井之上 喬です。

早いもので来週は弥生3月ですね。道理で今週は東京も暖かい日が多かったですね。雪国にももうすぐ春がやってきますね!

■東京?金沢が最速2時間28分に
3月14日のJR東日本のダイヤ改正では、大きな目玉として北陸新幹線の長野?金沢間が開業します。開業により東京?金沢間は最速で2時間28分で結ばれ、最大で1時間23分と大幅な短縮となります。また、東京?富山間は同じく最速で2時間8分となり最大で66分短縮されます。

長野?金沢間の開業まで1カ月となった2月14日、開業日の前売り切符がJR各駅などで発売されましたが、金沢、東京両駅の一番列車となる最速タイプの「かがやき」は、ともに午前10時の発売開始からなんと約25秒で完売したとのこと。これを見ても開業に向けたフィーバー振りがわかりますね。

先日一足早く関係者の試乗会で搭乗した知人が、「車内が揺れもなくとても静かだった」とその感想を語っていましたが、これまでは飛行機に頼っていた首都圏から北陸への移動が北陸新幹線の開業により大きく変化しそうです。

北陸新幹線開業による経済効果について石川県は、観光客などの増加による消費増大、産業の活性化、首都圏への販売ルート拡大、企業進出による雇用増大などが見込まれ、購買客の首都圏への流出(ストロー現象)、通過型観光の増加や宿泊数の減少などのマイナス面を差し引いても単年で約120億円を予想しているようです。

■東日本大震災被災地の活性化に期待大
北陸新幹線の開業より2週間前の3月1日に1つの高速道路が全線開通します。常磐自動車道(埼玉県三郷市―宮城県亘理町)の福島県内の常磐富岡IC(インターチェンジ)?浪江IC間が開通し、常磐道は全線が開通することになります。

1966年(昭和41年)に東京?いわきの予定路線が決定されてから49年での全線開通となり、東北自動車道とともに首都圏と仙台圏を結ぶダブルネットワークが完成します。

今回開通する区間は、東日本大震災で事故を起こした東京電力福島第一原発に近く、空間放射線量の問題が懸念されていましたが、2月20日には環境省が路面舗装などの効果による線量低減を期待した「除染方針」(平成24年8月31日公表)の達成状況の確認を行ったと公表、除染対策にお墨付きを出す形で震災発生から4年目を前に全線開通となりました。

福島第一原発事故の爪痕はまだまだ深いですが、福島をはじめ宮城、岩手など東北の被災地を多くの観光客が訪れる機会が増えることを祈るばかりです。

安倍政権の政策の大きな1つに「地方創生」があります。北陸新幹線の開業、常磐自動車道の全線開通はともに周辺自治体にとっては新たな活性化のための起爆剤として期待は大きいと思います。

私が経営する井之上パブリックリレーションズは、これまでに静岡県、長野県などさまざまな地方自治体の観光振興や人材育成のために、パブリック・リレーションズ(PR)の視点からコンサルテーションを行っています。

いかに地元の魅力を情報発信し、国内外からの人、モノ、カネそして情報の流れを持続させることができるかが問われていると思います。そのためには戦略的なPRプログラムを実行するPRのプロの存在が不可欠です。これまでの45年のパブリック・リレーションズ(PR)の経験が地方創生に役立てられるのではと感じています。

投稿者 Inoue: 19:04 | トラックバック

2015年02月19日

「善い会社」が求められる社会に
〜高い収益性と社会貢献が企業の評価基準に!

皆さんこんにちは、井之上 喬です。

今週は東京でも雪が降るなど変わりやすい天候でしたね。これも春が少しずつ近づいている証でしょうか。

■良い会社、強い会社、そして善い会社へ
2月9日付けの「日経ビジネス」の表紙には『善』の毛筆による一文字が書かれていました。同誌として初めて「善い会社」のランキングを掲載したものです。

サブタイトルは、「いま必要とされる100社ランキング」、で全上場企業の中から同誌が選んだ善い会社100社ランキングが掲載されていました。あなたの会社はランクアップされていましたか?

「良い会社」ではなく「善い会社」が必要とされるのはなぜか、巻頭の"編集長の視点"で田村俊一編集長は「1980年代前半、日経ビジネスは『良い会社』というシリーズ特集を組んだことがあります」「90年代には『強い会社』というシリーズ特集がありました」そして「21世紀に求められる企業とは何か。日経ビジネスが今回提示したのは『善い会社』です。成長の原動力となる収益性と社会への貢献を両立する企業、それが善い会社の定義です」とのこと。

それでは日経ビジネスの「善い会社」ランキングから10位までを見てみましょう。ちなみに得点の満点は100点で内訳は営業利益率40点、従業員増減、法人税額、株価変動率の3項目が各20点となっています。

1位はソフトバンク(70.7点)、2位ファーストリテイリング(65.4)、3位キーエンス(65.2)、4位ファナック(63.9)、5位ヤフー(63.5)、6位イオンモール(62.4)、7位楽天(61.9)、8位マニー(60.2)、9位日本たばこ産業(59.8)そして10位が武田薬品工業(59.7)となっています。ランキングなど概要にご興味の方は紙面をご参照ください。

なるほどと納得する企業名もありますが、「へ?この企業が?」と感じる企業名もありますね。

個人的に興味深かったのは、特集の初めに見開きで書かれていたファーストリテイリング会長兼社長柳井 正氏のインタビュー記事。見出しは、ブラックにあらず成長こそ「善」。同社は今回のランキングでソフトバンクに次いで2位にランクされています。

柳井会長はランキングに素直に喜びを表すとともに、同社が数年前、インターネットや報道で労働環境の厳しさなどが取り上げられ「ブラック企業」というレッテルを張られたことにも言及しています。

「善い企業」と「ブラック企業」、この対極にある評価が同じ企業に同時期に下されるほど、世間の評価基準は多様化、複雑化していると思います。

その原因は社会の価値観の変化、企業自身の問題もあるのでしょうが、情報伝達方法が激変していることも考えられます。

■SNSで誰でも情報発信できる時代
インターネットが普及しそしてSNSが一般化し、誰でも情報の受け手から、簡単に情報の発信者になれる時代になっています。

前出の柳井会長も「ネットの共鳴作用が働いていて、血祭りにあげているのだろう。ヒステリックで寛容性のない風潮が広がっている」とSNSを介した情報の拡散についてコメントしています。

情報発信の方法が変化し、瞬く間に情報が拡散する現在において、企業は本業できちっと収益を上げること、そして社会の公器として社会貢献を行うことは当然のことですが、より重要になってきているのが企業を取り巻く様々なステークホルダー(利害関係者)と自らが上手にコミュニケーションをベースに関係構築を行なうことだと思います。

そのためには柳井会長にみられるように、企業トップ自らがメディアに登場しきちっとストーリーテリングすることが不可欠となります。企業が何を考え、どこを目指して活動しているのか。トップが自らの経営哲学を織り込み発信し続ける、これからの経営者に求められる大きな資質だと思います。

企業活動を継続していると、良い時ばかりではないでしょう。とりわけネット時代では、いつ危機的な状況に陥るかわからない予測困難な事態に陥りかねません。そんな時代こそ、リレーションシップ・マネジメントを実践するパブリック・リレーションズ(PR)の役割が重要になってくると感じています。

私が経営する井之上パブリックリレーションズは、多くの国内外企業の危機管理のコンサルテーションを行っていますが、具体的な受け皿として社内にこの春「危機管理支援室」を設けることにしました。

常に危機的な状況に備え、ステークホルダーから「善い会社」と評価されるようになるためにも、企業経営者は常に緊張感を持って外部環境を読み、情報発信に気を配る時です。そしてコミュニケーションのプロである、私たちパブリック・リレーションズに携わる者の役割がさらに重要になっていると強く感じています。

この「善い会社」特集のサブタイトル「いま必要とされる100社ランキング」のリードに「会社とは何か。単なる『営利組織』という定義は、もはや通じなくなりつつある。(中略)いま必要とされるのは、利益の向上と社会への貢献が一体化した『善い会社』だ。」と記しています。

ハーバード大学ビジネススクール教授であり、企業の競争戦略論で知られるマイケル・E・ポーター氏は、CSR(企業の社会的責任)に代わる新しい概念としてCSV(Creating Shared Value:企業の共通価値の創造)を提唱していますが、その中でCSVが進化すると「営利と非営利の境界の区別がつきにくくなる」と論じています。

これは企業の社会化が進み、非営利組織の営利化が進むためで、CSVの価値は「競争に不可欠で、コストと比較した経済的便益と社会的便益」にあるとしています。

このこのように「善い会社」の評価基準とポーター教授の提唱とが相通ずる面が見られます。今回の日経ビジネスの特集がCSVの意義を企業や社会に対して認知されるきっかけになればと期待しています。

投稿者 Inoue: 19:29 | トラックバック

2015年02月12日

目前に迫った2016年春の「電力自由化」
〜巨大市場を巡る大きなうねり

皆さんこんにちは井之上 喬です。

2月11日は国民の休日「建国記念の日」でした。改めて日本とは、そして日本人とは、について日本国民は思いをはせてみる良い機会だと思います。

■電力10社体制からの大改革が本格化
2015年のキーワードの1つに2016年4月の「電力の自由化」が挙げられると思います。では、電力自由化とはどういうことなのでしょうか?

この件についてWikipediaをみると、「電力自由化、または電力市場の自由化とは、従来自然独占とされてきた電気事業において市場参入を緩和し、市場競争を導入することである。電気料金の引き下げや電気事業における資源配分の効率化を進めることを目的にしている」としており、具体的に行われることとしては以下の項目を挙げています。

●誰でも電力供給事業者になることができる
 (発電の自由化)
●どの供給事業者からでも電力を買えるよう
 にする(小売りの自由化)
●誰でもどこへでも既設の送・配電網を使って
 電気を送・配電できるようにする(送・配電の自由化)
●既存の電力会社の発電部門と送電部門を切り
 離すことで競争的環境を整える(発送電分離)
●電力卸売市場の整備

電力自由化はすでに段階的に始まっており、2000年からは中小工場やスーパー、中小ビル向けなどの特別高圧契約が自由化されました。その後、昨年6月の電気事業法改正により、
2016年4月からは家庭向けを含め全面自由化されることになるのです。

従来は販売シェアの4割を占める家庭や商店向けの小売りは、東京電力など電力10社が地域ごとに独占していましたが、経済産業省は自由化によって開放される市場規模を約7.5兆円と試算し、8000万件以上の家庭や商店が電力の購入先を選べるようになるとしています。

この巨大市場を狙いさまざまな業種から、さまざまな企業・団体の市場参入が相次いでおり、2014年1年間で344社が新規の電気事業者の届け出をし、2015年に入ってからも届け出が相次ぎ、新電力の数は500社に達したようです。その中にはホンダ、ヤマダ電機、シャープ、日立造船、コープこうべなどが含まれているようです。

■賢い選択ができるようにPRの立場で何ができるか
自由化によってさまざまな電気料金やサービスの向上も期待できます。例えば電力とガスのセット販売、スマートフォンなどの通信料金と電気料金をセットにしたサービスを東京電力やソフトバンク、楽天などが検討とのニュース報道もあります。

それだけ我々消費者の選択肢が増えるわけですが、新電力会社のエネットは2月9日にニュースサイト「電気を選ぶ.JP」で電力自由化にまつわる疑問や不安などをさまざまな角度から解説するサイトを開設しました。

同サイトでは、電力自由化に関する基本的な記事や、電力自由化の歴史、すでに自由化が進んでいる海外各国の現状などのニュースを提供していくとのことです。

ちなみにエネットは、2000年にNTTファシリティーズ、東京ガス、大阪ガスが出資して設立された会社で、現在、日本全国の2万件を超える顧客に対し電力を供給し、新電力の約50%のシェアで第1位となっています。

この電力自由化の動きはさまざまな業界に波及しており、出版界では日経BP社が1月に電力改革が拓く新ビジネスをテーマにした「日経エネルギーNext」を創刊。

日本の見本市・展示会業界トップのリード エグジビション ジャパンは2月25日から27日に東京ビッグサイトで開催する「スマートエネルギーWeek 2015」のなかで電力自由化をにらんだ「電力自由化EXPO」を初めて開催するなど大きな盛り上がりを見せています。

私が経営する井之上パブリックリレーションズは、今年設立45周年を迎えます。この間、「パブリック・リレーションズを通して、平和で希望のある社会づくりをめざします」という当社のミッション達成に向けさまざまな努力を続けて参りました。

例えば、今年30年を迎える通信市場の開放・自由化や日米半導体貿易摩擦解消と国内市場の開放、自動車アフターマーケット市場の規制緩和、AED設置に関する法改正など、その実現に向け、パブリック・リレーションズ(PR)の立場から国内外の企業や団体に対してコンサルテーションを提供してきました。

電力自由化に際してもパブリック・リレーションズのプロ集団として、消費者が正しい選択ができるような情報発信を積極的に行い、新たなエネルギー社会づくりに寄与していきたいと考えています。

投稿者 Inoue: 19:30 | トラックバック

2015年02月05日

受験シーズン真っ只中!
〜将来の日本を担う人材育成が可能な教育システムに

皆さんこんにちは井之上 喬です。

大雪情報が出るなどまだまだ寒い日が続いていますが、2月3日は節分、4日は立春と1日1日、暦の上では春が近づいてきました。

この季節は受験シーズンの真っただ中、受験生の皆さん、風邪などひかずに日ごろの成果を精いっぱい出して"サクラサク"を手に入れてください。

■日本の近隣各国は高学力ぞろい
2月2日の日本経済新聞朝刊のGlobal Data Mapに「教育は国を作る 日本の隣人は高学力ぞろい」の見出しで経済協力開発機構(OECD)が実施している学習到達度調査(PISA:(Programme for International Student Assessment))の結果が紹介されていました。

このPISAは、OECDが進めている国際的な学習到達度に関する調査で日本では国立教育政策研究所が調査を担当、15歳児を対象に読解力、数学的リテラシー、科学的リテラシーの3分野について、3年ごとに本調査を実施しています。

最新の2012年調査は、OECD加盟34カ国、非加盟国・地域31カ国の65カ国・地域の約51万人の生徒を対象に実施されました。
詳しい結果は以下をご参照ください。
http://www.nier.go.jp/kokusai/pisa/

記事では数学的応用力、読解力、科学的応用力の3項目について、問題と国別の平均得点ランキングを掲載するとともに、日本の将来を担う子供たちの学力が世界の中でどの位置にあるのかについてコメントしています。

それによると「日本の高校生の学力を見ると、OECDのPISAによる『平均像』も世界のトップクラス」で数学的応用力、読解力、科学的応用力はそれぞれ、7位(前回9位)、4位(同8位)、4位(同5位)と順位を上げています。

面白いことに前回調査で上位に入っていたフィンランド、スイス、カナダなどが脱落したことです。「PISAの上位で目立つのは中国、シンガポール、香港、台湾、韓国などの儒教文化圏の国や地域。『学びて時にこれを習う』(論語)と言う教育熱心さは学習塾通いの多さからもうかがえる」と結果の背景にも触れています。

2000年の初回調査への参加国は32カ国で以降、参加国・地域は増加傾向にあります。その中で、日本の成績は2003年、2006年と続落し、文科省の「ゆとり教育」の問題点が指摘され、2008年に学習指導要領を全面改訂、「脱ゆとり教育」に転換しその後の2009年は3分野とも順位が上昇したという流れもありました。

2015年の大学入試センター試験から、脱ゆとり教育に即したセンター試験に変更されたのは記憶に新しいところです。

■「暗記世代」「ゆとり世代」「脱ゆとり世代」つぎは「グローバル世代」?
そういえば、大卒で入社5年目までの若手社員が「ゆとり世代」に当たりますが、これまでの常識が通じなくて困る、など「つめこみ教育世代」「暗記教育世代」の上司たちが悩んでいる話しを耳にすることもあります。

大学入試では、1979年の共通1次試験の導入以来約40年ぶりの大学入試改革が2020年度導入を目途に動き始めています。中央教育審議会が昨年末にまとめた答申は、知識を使いこなす力など多面的な評価を重んじる方針を打ち出しており、教育改革を重視する安倍首相や下村文科大臣の意向が大きく反映された形になっているようです。

少子高齢化、厳しい経済環境などさまざまな課題先進国である日本にとって、グローバル化は不可欠ですが、グローバル人材の育成に日本のこれまでの教育は十分に対応できていないとの強い危機感があるのも事実です。

先月都内外国人特派員クラブ(FCCJ)で講演したノーベル賞受賞者の中村修二さんが、日本人は誠実で、モノ作りをさせても一生懸命素晴らしいものを作るが「英語が全くできない、世界でうまくやっていけない」と自らの経験を交えて日本の抜本的な教育改革の必要性を訴えていました。

グローバル社会では異文化や多様性を受け入れ、さまざまな人たちと良好な関係性の構築が求められます。つまり、パブリック・リレーション(PR)力が基盤となり、相互理解を通して互いが繁栄する環境が必要とされていることだと考えています。

教育は国を作る基盤です。これからの日本を支える若者の未来を考え、一部の人たちの思惑だけで実施されてきた教育改革にはピリオドを打って欲しいものです。

投稿者 Inoue: 14:57 | トラックバック