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2014年10月30日

灯火親しむの侯、本を読みましょう!
?小さなころから本に親しむ習慣を

皆さんこんにちは井之上 喬です。

灯火親しむの侯、静かな秋の夜長をじっくり読書で過ごす季節が到来しました。

しかし、北の国からは今週、初雪の便りも届き、季節は一気に冬に向かっているようです。急激な気温の変化で風邪などひかないようお気をつけ下さい。

■57回目の読書週間始まる
10月27日から2週間、今年も「読書週間」が始まりました。今年の標語は「めくる めぐる 本の世界」だそうです。

読書週間は、終戦間もない1947年(昭和22年)11月に出版社、書店、新聞、放送などにより「読書の力によって、平和な文化国家をつくろう」の掛け声のもと第1回が開催されました。翌年からは文化の日を中心とした2週間(10月27日から11月9日)を読書週間とし現在に至っています。

第1回目の標語は「楽しく読んで 明るく生きよう」、その後も「おくりものには よい本を」、「読書は人をつくる」、「そろって読書 明るい家族」、「きょうの読書は あすへの希望」、「夢中!熱中!読書中!」、「ホントノキズナ」などの標語のもと、今では国民的行事の一つとして定着しています。

あなたは今、どんな1冊を読んでいますか?

2014年上半期のベストセラーを調べてみると、日販(日本出版販売)の発表では「上半期は書籍全体の売上の前年割れが続くなか、近年の傾向である、中高年や女性に支持された書籍が上位を占めています。写真やまんが、アニメなどの画像を効果的に使った、楽しく読みやすい本に人気が集まっているのも特徴」としています。

日販のベストセラーの顔ぶれを見ると、総合ランキング(全集、文庫、コミックを除く)では、第1位が「長生きしたけりゃふくらはぎをもみなさい」(出版社:アスコム)、2位が「人生はニャンとかなる!」(交響社)、3位が「村上海賊の娘」(上・下)(新潮社)。

以下、「まんがでわかる7つの習慣」(宝島社)、「ポケットモンスターX ポケットモンスターY 公式ガイドブック」(オーバーラップ)、「学年ビリのギャルが1年で偏差値を40上げて慶應大学に現役合格した話」(KADOKAWA)、「女のいない男たち」(文藝春秋)、「アナと雪の女王」(偕成社)、「面倒だから、しよう」(幻冬社)など。

ちなみに文庫は、「永遠の0」(講談社)、「白ゆき姫殺人事件」(集英社)、「幸福な生活」(祥伝社)、「下町ロケット」(小学館)、「ビブリア古書堂の事件手帖(5)」(KADOKAWA)などとなっています。

あなたはこの中で何冊の本を手に取って読みましたか?

■子供のころ味わったページをめくる感動を忘れずに
今やタブレット、電子書籍端末など電子メディアの発達により、本も紙ではなく電子書籍の時代を迎えています。人と本のかかわりも大きく変化しているのかもしれませんが、子供のころに感じたあのページをめくる感覚、そして人間形成に本が果たす役割の重要性は今後も変わらないのではないでしょうか。

読書週間とは別に、「こどもの日」を含む5月の時期は「こどもの読書週間」になっています。

1959年(昭和34年)に始まり、以前はこどもの日を含む2週間でしたが、2000年の「子ども読書年」を契機に4月23日から5月12日までと約3週間に延長されました。

この期間には全国でさまざまな取り組みが行われており、今年は上橋菜穂子さんの国際アンデルセン賞受賞関連の展示、NHK朝の連続ドラマ「花子とアン」にちなんだ企画、「ムーミン」を生んだフィンランドの作家トーベ・ヤンソン生誕100年を記念する行事も全国各地の図書館などで行われたようです。

また、国際化に対応し多言語の子ども向け本を扱っている図書館や英語、中国語による読み聞かせのイベントも各地で行われたとのことです。

面白い統計もあります。文部科学省の3年ごとの統計では、全国の図書館の数は2011年10月現在で3274カ所と前回より109カ所増え過去最高を記録。そして児童(小学生)1人当たりの年間貸出し冊数も26冊で前回の18.8冊を上回り同じく過去最高だったそうです。

活字離れ、電子書籍が急増する中、これから日本はますます少子高齢化を迎え、今以上に労働人口不足、国家財政危機、食糧問題、エネルギー問題などさまざまな課題を抱えることになります。

読書は英知の源泉。このような厳しい時代を乗り切るためには人間の英知が必要になってきます。

読書で思い起こすのは、3年間で1000冊を超える本を読む、鹿児島志布志のヨコミネ式保育園の子供たち。毎朝の読書時間は子供たちに読書の楽しさを教えています。

これからの時代を担う若い世代には、これまでにはない新たな人間力、コミュニケーション能力が求められるはずです。

そのためにも本は重要ではないでしょうか。1年中、いつでも読書週間、そんな意識で本に親しむような教育がいままさに求められています。

リレーションシップ・マネジメントであるパブリック・リレーションズ(PR)は相手の心を如何につかむかが大切です。多彩で味わいのあるステークホルダーとの関係構築には読書から得る知識や知恵をどのように活かすかが重要になるはずです。

投稿者 Inoue: 12:23 | トラックバック

2014年10月23日

5年後のあなたへ「ロボットとうまく付き合っていますか?」
〜サービスロボット急成長の予感、ロボット産業革命に乗り遅れるな

皆さんこんにちは井之上 喬です。

突然ですが皆さんは「ロボット」と言うと何を連想しますか?

ある年代の方は夢の世界だった鉄腕アトム、鉄人28号。ある人は自動車工場などで稼働する溶接や塗装のための産業用ロボット。またある人は愛くるしい犬型ロボットAIBO(アイボ:SONY)、2足歩行のASIMO(アシモ:ホンダ)でしょうか。

それとも現実に使っている、最近流行の自動お掃除ロボットでしょうか? さらには今年ソフトバンクが発表し来年市販することでも注目を集めたヒト型ロボットのPepper(ペッパー)でしょうか。

それほどロボットは多様性を持つとともに、私たちにとって身近な存在になっていると言えます。

とりわけ日本のロボット専門家の多くは幼少時代、『鉄腕アトム』にあこがれロボット技術者を志すきっかけとなっている人も多く、日本がロボット技術力で世界最先端を走っているのも頷けます。

■産業用ロボットで日本がリード
ロボットとはなんなのか?経済産業省のロボット政策研究会報告書(2006年)による考え方を紹介すると「センサー、駆動系、知能・制御系の3つの技術要素を持つ機械システム」をロボットと広く捉えています。

そのようなロボット市場、ロボット技術をこれまでけん引してきたのは、やはり工場で活躍する産業用ロボットだと思います。経済産業省の統計によると、2011年のロボット本体の市場規模は85億ドル(システム全体としては300億ドル)で、そのうちの半分以上が日本企業によるもので、日本企業がロボット市場をリードしてきたのがわかります。

ロボット大国ニッポン! 日本がこれからもこの立場を維持するためのポイントは、産業用ロボットで培ってきたノウハウを活かし、工場を出て生活の場で人間に身近なサービスロボット分野でも世界をリードしていく必要があります。

10月16日の日経産業新聞にも「サービス用ロボ急成長 世界需要2021年に工業用逆転」との見出しの記事がありました。

それによると2021年には、世界のサービスロボット市場が2011年の5倍の178億ドルに急成長し、産業用を追い抜くと予測しています。

このような市場の大きな変化のなか産業用ロボットで世界をリードしている日本で新たな動きが出ています。

■「ロボット革命実現会議」に期待
政府は9月11日に「ロボット革命実現会議」(座長:野間口 有 三菱電機相談役)を開催し、東京オリンピックが開催される2020年を目標にした5カ年計画の策定に着手しました。

この動きはアベノミクスの第三の矢「成長戦略」の柱の1つに位置付けられており、趣旨は「ロボットを少子高齢化の中での人手不足やサービス部門の生産性の向上という日本が抱える課題の解決の切り札にすると同時に、世界市場を切り開いていく成長産業に育成していくための戦略を策定する」としています。

2020年に目指すべき事例としては、医療・介護現場での介護者の身体的負担を軽減する介護ロボット、ベッドが車椅子に早変わりするロボット、生産現場では食品を詰め替えるなど繰り返しの単純作業を自動で行うロボット、農業・建設・防災などでは農作業自動ロボットなどさまざまな場面でロボットを効果的に活用するとしています。

一方では使いやすさ、価格、ロボット活用のノウハウ不足、ロボット活用のための制度整備、機械技術に偏った技術開発などロボット革命実現に向けたさまざまな課題も指摘されています。

今月初旬に幕張メッセで開催されたCEATEC JAPAN 2014会場でも、さまざまなロボットが主役の座を占め、来場者の注目を集めていました。

オムロンの卓球ロボット、村田製作所の玉乗りロボット「チアリーディング部」、東芝の女性の姿をした手話ロボットなど、各社のセンサー技術、制御技術、無線通信技術、計測技術などを結集したロボットでした。

日本企業のロボット関連の要素技術は世界のトップを走っていると思います。今後はそのような技術=日本の英知を結集するとともに、さらなる技術開発、規制緩和、標準化そしてグローバル戦略が不可欠になります。

ロボット革命実現会議に大いに期待するとともに、ガラパゴス・ロボットにならないためにも、世界のニーズを把握し、タイミングを見極めた世界への情報発信のためにパブリック・リレーションズ(PR)の果たす役割が重要になってくると思います。

投稿者 Inoue: 20:25 | トラックバック

2014年10月16日

「絆(きずな)教育」
〜日本の明るい未来を拓くヨコミネ式

こんにちは、井之上喬です。

日本社会にパブリック・リレーションズ(PR)を根付かせたいとの一念で、2005年4月に始めたこのブログもお陰さまで今回、500号を迎えることになりました。

週一度のペースで発行してきた井之上ブログ。読者の皆さんには、いつもご愛読いただき誠にありがとうございます。これからも平和で希望ある社会づくりを目指すパブリック・リレーションズの一環として、引き続きブログの発行に注力して参ります。ご支援くださいますようお願いいたします。

このブログの100回記念(2007年2月17日)ではパブリック・リレーションズ(PR)の先進国、米国で1952年に発刊され、半世紀以上を経た今日も世界中で愛読されて第10版を重ねる『Effective Public Relations』を紹介しました。

200回記念(2009年1月17日)では日本文化とパブリック・リレーションズの接点として「絆(きずな)」をテーマにし、教育について話しました。

300号記念(2011年1月24日)では、政府や国民、政治家と有権者とのリレーションシップ構築の象徴ともいうべき「マニフェスト」についてお話しました。

400号記念(2012年10月1日)では、このブログがスタートしてからの7年半の間に起きたさまざまなことに触れました。内外の経済、政治の移り変わり、また私事になりますが自著の出版や早稲田大学に次いで京都大学でも教鞭を執ることになったこと、そして東日本大震災福島原発事故などでした。

500号を記念して今回は、私が日本の将来にとって最も重要と考える教育、それも「幼児教育」をテーマに採り上げました。

■横峯吉文さんとの出会い
横峯さんを初めて知ったのは2010年、偶然にフジテレビの番組「エチカの鏡」を観ていたとき。

画面には、自分の背丈より高い跳び箱を跳んだり、逆立ち走行したり、小学校で習う、読み書き、ソロバンができたり、また生来持っている子は極めて少ないとされる「絶対音階」をほぼ全員が持っていたり、毎朝かけっこや本を読ませたり(卒園まで1000冊以上読む)、私はその映像に強烈なショックを受けました。

私が2004年から早稲田大学で、これからのグローバル社会で必要となる、日本に馴染みのないパブリック・リレーションズ(PR)の普及のために、「パブリック・リレーションズ論:次世代のリーダーのために」をスタートさせたのも、「個」のしっかりした、「人間力」ある人材育成が重要と考えたからでした。

一方授業を始めて10年が経過した現在、グローバリゼーションは私たちの予想を超え猛スピードで進行しています。パブリック・リレーションズはグローバル社会の基盤と考える私にとって、その一刻も早い導入を考えた場合それは幼児期からの導入が喫緊と考えるようになりました。つまり大学や大学院だけでの教育では遅すぎるということでした。

パブリック・リレーションズは目的(目標)達成のための「リレーションズ活動」、すなわち「関係構築活動」です。「絆づくり」を、他の言葉に置き換えると、「関係構築活動」とすることができます。

「関係構築」という言葉は、子どもの世界には似合いません。したがって、幼稚園(保育園)、小学校、中学校において、パブリック・リレーションズの概念を伝える際は、「きずな教育」という言葉に置き換えるとしっくりきます。「絆づくり」はその真髄においてはパブリック・リレーションズそのものだからです。

そんなこともあって、父の郷里を訪ねた昨年12月の暮れも押し迫った頃、鹿児島志布志市に本拠を構える横峯さんに電話を掛けたのでした。幼児教育の話で1時間があっという間に過ぎ、ご本人とお会いしたのは新年早々の1月。

志布志のヨコミネ式保育園を初めて訪問したのは、今月台風18号が直撃する最中。社会福祉法人純真福祉会理事長をつとめる横峯さんが運営する、市内3つのヨコミネ式直轄保育園を訪れました。

そこにはエチカで紹介された世界がありました。先生が一方向で教えるのではなく、自学自習という、自らがそれぞれのスピードで学習する方法でのびのびと勉強する姿に引きこまれます。

音楽好きな私が驚いたのは、年長組の楽器演奏の時間で「Sing Sing」というスイング・ジャスの曲を約20名の園児がそれぞれ、キーボード、パーカション(ドラムス、タンバリン)、マリンバなどの楽器を使い見事に演奏していたことでした。

「ヨコミネ式はスパルタ教育」、「詰め込みすぎ」といった批判もあるようですが、実際現地で見る限り、子どもは明るく、自由に楽しみながら学んでいます。

他の園で断られた、ダウン症や小頭症、未熟児で生まれ難病を抱える幼児を預かり根気強く見事に改善させているその教育姿勢には感動すら覚えるのでした。

市から経営を引き継いだときには10名足らずの園が、7-8年で100名を超える園児を抱える園になったというのも頷けます。

横峯吉文さんは、プロゴルファーの横峯さくらさんの叔父さん。横峯さんとは、同じ鹿児島の血を継ぐ私にとって特別な「縁」を感じます。昨年暮れに初めて横峯さんと電話で会話をし、今月、鹿児島県志布志市の「伊崎田保育園」で別れたのが10月7日。そして翌々日の9日、偶然私も関係する、「ふるさとテレビ」主催の「ヨコミネ式教育法」(会場:衆議院第一議員会館)講演会でお目にかかることともなったのです。

■すべての子どもは天才
ヨコミネ式教育は、「すべての子どもが天才である。ダメな子なんて一人もいない。」「すべての子どもが天命をうけてこの世に生まれて来た。その天命を最大限に発揮させたい。」という理念に基づくものです。

ヨコミネ式教育法の究極の目的は「自立」。自立とは、「自ら考え、自ら判断し、自ら行動・実践すること」としています。

子どものやる気を起こし、子どもの持つすばらしい才能を開花さるため、「読み・書き・計算・体操・音楽」を通して、「学ぶ力」・「体の力」・「心の力」をつけさせ、生まれ持っている「可能性」を最大限に引き出すといいます。

この「ヨコミネ式」は、現在では国内で350を超える保育園、幼稚園や学習軸塾で「ヨコミネ式」が導入され、海外へも拡がっているとのこと。

「過保護でしかも無関心な社会になっている。おじいちゃん、おばぁちゃんや両親が子どもを甘やかし、保育園や幼稚園がチヤホヤし、よってたかってわがままな子どもをつくっている。」。こうした過保護が不登校・ひきこもり・家庭内暴力・思春期を乗り越えられない要因となっていると説いています。

また、「先生は教えているつもりでも、子どもは押し付けられていると感じている。もっと子どもの自立性を尊重すべきだ。」など、子どもの目線から教育を考える姿勢は一貫していて、とても説得力があります。

特に講演会で話す横峯さんの口調は、同郷で同世代でもある綾小路きみまろ調のアクティブでウィットに富んだお話しぶりは、笑いあり、ため息ありで最後まで飽きることなく聴衆を魅了し引きこまれます。

先に紹介した、「エチカの鏡」で「ヨコミネ式」が紹介された時は、当時のエチカ史上最高の視聴率を記録したようですが、頷けるはなしです。

35年間幼児教育に力を注いできた横峯さんとの出会いは、私に幼児教育への重要性を確信させてくれました。

この夏から、「きずな教育」を如何に「ヨコミネ式」に組み込むか、まず横浜にある北寺尾むつみ保育園(ヨコミネ式)で鹿児島で小学校校長をやっていた長深田悟園長とのコラボレーションが始まりました。これまでのヨコミネ式幼児教育に「コミュニケーション能力」と「自己修正能力」を有する、「きずな教育」がどのようにバランスされるかいまから期待に胸を膨らませています。

このように、「絆」とパブリック・リレーションズが結合・合体することで、日本社会でパブリック・リレーションズがより広く科学的に理解されるのではないかと考えています。

投稿者 Inoue: 18:37 | トラックバック

2014年10月09日

青色発光ダイオード(LED)発明でノーベル賞、おめでとうございます!
?「独創性」で思い浮かぶ、ある日本の研究者

皆さんこんにちは井之上 喬です。

10月7日、うれしいニュースが飛び込んできました。スウェーデン王立科学アカデミーが、2014年のノーベル物理学賞を赤崎 勇名城大学教授(85歳)、天野 浩名古屋大学教授(54歳)、中村 修二米国カリフォルニア大学教授(60歳)に授与すると発表しました。

■LEDの世界を広げた高輝度青色LED
電気を通すと発光する半導体素子である発光ダイオード(LED)は、少ない電力で長寿命なことから照明やディスプレーなどの用途に採用されてきました。

赤、緑、青の三原色を組み合わせればほぼすべての色をLEDで表現できるとされてきましたが、高輝度の青色LEDの開発は難しく、20世紀中の実現は困難ではとも言われてきました。

しかし、1989年に赤池氏と天野氏が窒化ガリウム(GaN)による品質の良い青色LED材料を発見、その技術をもとに1993年に当時、日亜化学工業に在籍していた中村氏が青色LEDの製品化に成功しLED用途の新しい世界を拓きました。

今回の三氏のノーベル賞受賞は、少ない電力で明るく青色に光る青色LEDの発明と実用化に貢献した業績が認められたものです。青色LEDの実用化により、照明やディスプレー、信号機、フラットパネルディスプレイや携帯電話のバックライト、自動車用ランプ、ブルーレイディスクの読み取り装置などに広く使われており、世界の人々の生活を変えるとともに、新しい産業創出につながったことが高く評価されたものです。

本当に受賞おめでとうございます。

■「ミスター半導体」「光通信の父」「闘う研究者」西澤潤一氏
半導体関連での日本人のノーベル賞受賞は、1973年のトンネルダイオード「半導体におけるトンネル現象の発見」による江崎 玲於奈氏がいますが、私には今回の受賞発表に際し、ある人物の名前が浮かびます。

その方は東北大学の総長も務めた西澤 潤一氏です。

西澤氏は「ミスター半導体」、「光通信の父」とも呼ばれ、「独創の東北大学」を代表する研究者です。

東北大学萩友会のホームページに西澤氏のことが詳しくが紹介されていますが、「独創」と「闘う研究者」という興味深い側面が紹介されていますのでご覧ください。

http://www.bureau.tohoku.ac.jp/alumni/hitogoroku/vol_022/index.html

西澤氏は20代の大学院時代からPINダイオード、静電誘導型トランジスタ(SIT)、半導体材料の完全結晶育成法、高輝度LED(赤・黄・緑)、光ファイバーなどを次々に発明、開発、27歳の時に先輩助手10人を追い抜く、驚くべき昇進の速さと若さで助教授に抜擢されました。

しかし、独創的すぎるがゆえに論文や発表が当時の定説を否定するものも多く、若さも相まって世間の無理解と反発に遭い、闘う研究者とのレッテルを張られましたが、常に貪欲に科学技術分野における日本の独創性をリードしてきた人物の一人だと思います。

これまでもノーベル賞候補に挙げられていましたが、功績が評価され2000年に世界最大の学会である米国電気電子学会(IEEE)のエジソンメダル受賞、さらに2003年にはIEEEが20世紀の天才としてエジソンとグラハムベルから始まる世界で13人目の、その名を冠した賞である「西澤潤一メダル」を永久に創設するなど、海外での高い評価を受けて逆に日本でも評価をされる典型的な人物でもあります。

西澤さんはかって、日本の半導体産業が世界を席巻していた1980年代に、「1つの大きな発明で、その国を食べさせていくことができる」と、科学技術に力を入れることの重要性を説いておられました。

私は西澤さんに、今は亡き通信の専門家であった高崎望さんの紹介で1度だけお目にかかったことがあります。お人柄と共に頭の柔らかい、相手を包み込む研究者の印象を受けましたが、話すときにはまるで少年のような純真さ、素直さを持ち、多くの革新的な発明や開発をいくつも成し遂げてきた驕りなど、ひとかけらもない方でした。

今回受賞した赤崎氏、天野氏、中村氏もそうですが、実現不可能と多くの研究者が投げ出すような研究の困難さに立ち向かい、長い年月をかけ多くの壁を乗り越えるにはやはり純真さ、素直さ、そして忍耐が必要なのではないでしょうか。

東北のあるホテルのフロント横の掛軸には、西澤氏の書と思われる「愚直一徹」と書かれた4文字の毛筆があるようですが、東北人の誇を感じさせてくれます。

私が経営する井之上パブリックリレーションズは、1980年代のインテル、アップル・コンピュータに始まり多くの国内外の半導体関連およびIT企業のパブリック・リレーションズ(PR)をサポートしています。IoT(モノのインターネット)時代が到来し、一昔前のスパコンが私たちの手のひらに入る時代になり私たちは多くの恩恵を受けています。

世界の人の役に立つ困難な研究開発に日々取り組んでいる世界中の研究者、特に日本の研究者に改めてエールを送ります!

投稿者 Inoue: 20:00 | トラックバック

2014年10月02日

秋の展示会シーズンを告げる「CEATEC JAPAN 2014」来週開幕!
〜エンジニア交流の場の創出など新たな取り組みに注目

皆さんこんにちは井之上 喬です。

いよいよ10月に突入、ビジネスマンにとっては2014年の追い込みの時期でもあります。そしてこの時期はさまざまな学会やセミナー、展示会が日本の各地で行われるシーズンでもあります。

私が経営する井之上パブリックリレーションズでは、さまざまな展示会でのメディアサポート業務を行っていますが、来週開催の「CEATEC JAPAN 2014」でもプレスルームの運営などを行うことになり、担当者は最後の追い込みで多忙を極めています。

今年のCEATEC JAPANは、10月7日(火)から10月11日(土)までの5日間、幕張メッセ(千葉市美浜区)で開催。テーマは「NEXT ?夢を生み出し、未来を描け」、期間中の来場者は約14万人を見込んでいます。概要は http://www.ceatec.com/ja/ を参照ください。

■IoT時代に様変わりする展示会内容
CEATEC JAPANは家電見本市のイメージが強いと思いますが、最近は大きく様変わりしています。世界最先端の技術・製品・サービスが一堂に集められ、国内外の業界関係者をはじめとして幅広いユーザに情報を提供する、IT・エレクトロニクスの総合展示会に生まれ変わっています。

IT・エレクトロニクス産業は、スマートフォンやテレビ、パソコンなどの家電にとどまらず、自動車やヘルスケア、インフラやエネルギー、農業など生活やさまざまな産業のあらゆる分野においてイノベーションを牽引する存在になっています。

そのような大きな流れの中で日本が真に活性化するためには、“既存のプレイヤーが元気になる”ということに加え“新たなプレイヤーが出現、社会が変わっていく”ということが必要不可欠です。

今年のCEATEC JAPANの大きな特徴は、イノベーティブな未来を創り出そうとするプレイヤーが一堂に会するプラットフォームとして、多種多様な交流を通じて新たなビジネスを創出する場の提供を目指しています。

また、IoT(モノのインターネット)時代を迎え私たちの身の回りのデバイスが全てインターネットに接続する中で、さまざまなロボット、ウエアラブル端末、進化し続ける自動車、最先端のモバイル機器など、注目のモノが多く展示されるようで楽しみです。

■日本のエンジニアに期待
その中で私が注目している取り組みは、技術者の交流イベントです。最先端のIT・エレクトロニクス関連の幅広い領域の製品、サービス、コンテンツの研究・開発に携わるエンジニアがCEATEC JAPANを活用し交流を深め、新たなビジネス機会の創出を目的とした企画を実施しています。

IT・エレクトロニクスを専門的に取り扱う有識者がツアーガイドとして各社の技術紹介・質疑応答をサポートするガイドツアーを10月8日から10日の3日間の日程で実施するとのこと。

ガイドツアーではツアーへの参加者は、エプソン販売のスマートグラス「MOVERIO」を装着し、会場内は本田技研工業のパーソナルモビリティ「UNI?CUB」を使用して移動するそうです。

以前は多くの日本企業のエンジニアがさまざまな国内外の展示会に足を運び、最先端の世界の技術トレンド、製品開発を肌で感じることが当たり前であった気がします。

しかし、リーマンショック以降、経費削減の大号令のもと出張経費は削減され展示会に出掛ける機会は大幅に減っていると聞きます。

それだけが日本のエレクトロニクス産業の地盤沈下の原因とは言いませんが、エンジニアが最先端技術に触れる機会の喪失、エンジニア同士の交流機会の欠如が足を引っ張っていることは確かだと思います。

地盤沈下したとはいえ、日本のエレクトロニクス業界は本当は元気なのではないでしょうか。例えば最近発売されたアップルのiPhone 6に搭載されている部品を見てみましょう。

報道によると手振れ補正用アクチュエーターのアルプス電気、ミツミ電機、液晶ディスプレイのジャパンディスプレイ、シャープ、ミネベアのLEDバックライトモジュール、村田製作所の高周波フィルターなど多くのMade in Japanの電子部品がスマホで一人勝ちのiPhoneを支えており、各分野で日本企業が世界市場で圧倒的なシェアを誇っているとのこと。

日本の優れた技術力とアイディア、そして海外市場を把握したマーケティング力が融合すれば日本のエレクトロニクス業界はこれからも世界をリードする産業であり続けると確信しています。

今年のCEATEC JAPANがそんなターニングポイントになることを期待しています。

パブリック・リレーションズ(PR)の神髄は、リレーションジップ・マネジメントにあります。

エンジニアの皆さん、寺山修司の「書を捨てよ、町へ出よう」ではありませんが、たまにはデスクを離れ、さまざまな人々が交わる空間で、リレーションシップ・マネジメントを通して、新たなビジネス創出の旅に出掛けてみてはいかがでしょうか。

投稿者 Inoue: 18:48 | トラックバック