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2012年07月02日

加速する言語のガラパゴス化
?グローバルビジネスに必須のコミュニケーションツールとしての言語は?

皆さんこんにちは井之上 喬です。

早いもので2012年も6ヶ月が過ぎました。2012年の前半は皆さんにとってはどのような半年でしたか。順調だった方や思うようにいかなかった方、さまざまだと思いますが、後半もポジティブに頑張っていきましょう。

■ロンサム・ジョージの死は6回目の「大量絶滅時代」の象徴か?
6月25日のニュースにちょっと気になる記事を見つけました。南米エクアドルのガラパゴス諸島でガラパゴスゾウガメの亜種ピンタゾウガメの最後の生き残りとされた1頭が24日に死んだとの報道です。

「ロンサム・ジョージ」の愛称で知られたこのガラパゴスゾウガメは、絶滅危惧種の象徴でもありました。

Newsweek日本版オンラインは6月27日に、「ロンサム・ジョージが人類に遺した教訓」と題する興味深い記事を掲載しています。

内容を紹介すると、ロンサム・ジョージの運命は、人類が地球に出現してから他の大型動物がたどった運命と同じだとするもので、かつてアメリカ大陸は、現在では想像もできないような大型哺乳類、例えばショート・フェイス・ベアやダイアウルフ、オオナマケモノたちの楽園だったとしています。

これらの大型哺乳類は、すべて紀元前1万年頃に突如として姿を消したようで、アジア大陸と北アメリカ大陸をつないでいたベーリング陸橋を、人類が初めて渡ったとされる時期からそう長くないところとされています。

この時期は氷河期が終わった時期とも一致するため、絶滅の原因は気候変動だとする古生物学者もいる一方で、氷河期が終わった後、人類が地球を支配するようになった時代にも動物たちの絶滅は速いペースで続いたのではと論じられています。

生物が地球に誕生して約35億年。長い歴史の中で、多くの生きものがほぼ同時に死滅する「大量絶滅」が5回起きたとされています。原因は、火山爆発やいん石の衝突による気候や環境の変化などにあると考えられています。

そう考えると地球は現在、約6500万年前に恐竜などが絶滅した5回目の大量絶滅時代に続く、6回目の「大量絶滅時代」を迎えているのかもしれない、とNewsweekは警鐘を発しています。

■ 消滅の危機にある多くの世界の言語
人生80年といわれる現代にあって、人類は想像を絶するような長い時間をかけて進化し、今の私たちが存在しています。

しかし21世紀に入ってからの進化の速度は劇的で、特にIT環境の激変する情報の世界では、最近のインターネットの普及が示すように、国や地域を超えた世界規模での瞬時で大量の情報伝達が可能となっています。

National Geographic日本版7月号では、「危機にある言語の未来」と題し世界中で消滅の危機にある言語の未来について特集しています。

その特集は、「2週間に一つのペースで地球上から言語が消えている。現在は約7,000の言語が話されているが、おそらく今世紀中に半数まで減るという。少数民族は母語を捨て、英語などの主要言語を話すようになっているのだ。一つの言語が消えるとき、私たちは何を失うのだろう」と読者に問いかけています。

そして、トゥバ語(ロシア連邦を構成するトゥバ共和国)、インド北東のヒマラヤ山脈が連なる地域のアカ語、メキシコのセリ語、米国オクラホマ州のユーチー語、カリフォルニア州のウィントゥ語など消滅の危機に直面している言語と文化について触れています。

同誌は日本についても消滅の危機にある言語として、2009年のユネスコ発表でアイヌ語、八丈語、奄美語、国頭語、沖縄語、宮古語、八重山語、与那国語の8つを紹介。そして次の世代にいかにこれらの言葉を伝えていくか各地での取り組みを紹介しています。

日本にこれほどの言語が存在していることに対する認識が希薄であった私にとって、認定基準の違いがあるにせよ世界中の言語が約7000もあるとは驚きでした。

これまでの人類の歴史を見てもそうですが、豊かで強大な国や地域の言語は大きな支配力を持ってきました。

現在は世界人口の半数近くの人達が、中国語、スペイン語、英語、アラビア語、ヒンディー語、ベンガル語、ポルトガル語、ロシア語、日本語、ドイツ語の上位10の言語を話し、その一方で話者が1万人未満の少数言語の数は3524に上るが、使っている人の数は世界人口の0.1%に過ぎないと指摘しています。

少数民族が母語から離れるきっかけは、グローバル化とインターネットの普及にあると考えられます。

東日本大震災を契機に大企業だけでなく中小企業におよぶまでビジネスのグローバル化の必要性が大きく叫ばれる日本。日本人にとってグローバル化の大きな問題は、まず言葉ではないでしょうか。

特にグローバルビジネスの視点で考えると、英語は必須。

よく言われることですが、「身振り手振りを加え意思疎通ができれば、英語は下手でもなんとかなるよ」と、私もつい最近までそう思っていました。しかし世界とのかかわりが急激に増すなかで、これまでどおりのようにはいかない時代が到来したことを実感しています。

ある程度の情報を参加者が共有できる現在では、相手の考えをきちっと理解し、こちらの考えもきちっと伝えなければコミュニケーション、特にビジネス上のコミュニケーションをうまくとることは難しくなっていると感じています。

パブリックリレーションズ(PR)にとってコミュニケーションは、不可欠なものでインフラストラクチャー。

そしてグローバル化の進展が激しさを増す時代のPRパーソンは、コミュニケーションツールとしての言葉、自国語を大切にしながらも、外国語特に英語に磨きをかけなければと改めて思っています。


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井之上喬著「パブリックリレーションズ」(2006年3月、日本評論社刊)は、おかげさまで5月30日付で第6刷が発刊されました。ご愛読ありがとうございます。

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投稿者 Inoue: 2012年7月 2日 13:54

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