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2011年05月30日

東日本大震災が教えたもの
〜「絆(Kizuna)」の大切さを改めて認識した日本人

皆さんこんにちは井之上 喬です。

東日本大震災から2ヶ月半、いま被災地域には復興の響きが広がり聞こえています。

フランスのドービルで開催されたG8サミットでは、5月27日の首脳宣言で、東日本大震災の復興に取り組む日本との連帯を誓い、犠牲者に対する追悼と被災者の勇気に敬意を表明。また各国首脳は日本の震災復興への協力を表しました。

一方、日中韓の観光担当相会議では、2日目の5月29日に観光への風評被害を防ぐために共通の危機管理マニュアルを作成することを発表。

■「絆(Kizuna)」を再認識した日本人
今回の震災は、日本人が古来有していた人と人との「絆(きずな)」の大切さを教えてくれました。

絆は人と人、人と社会(地域)、国と国とのつながり(関係性)を指しますが、核家族化が進み家族や地域社会が崩壊していく中で起こった災害は、人間のつながりが生きていく上で如何に必要かを私たちに気づかせてくれました。

とりわけ風評被害にあった被災地での頼りは、互いが信じあえる共同体における双方向の円滑なコミュニケーション。そしてその上に成り立つ、家族や友人、地域の人たちとの深い絆です。

以前このブログや2009年7月に出版した『「説明責任」とは何か』(PHP新書)の「あとがき」にも書き記したように、日本における「絆(kizuna)」はハイコンテクスト・カルチャー(high context culture)における絆といえます。

つまり積極的に相手に伝える努力をしなくても、日本のような同質社会では、以心伝心で相手に自分の考えを伝えることができますが、人種や言語、文化が異なるグローバル社会では、ローコンテクスト・カルチャー(low context culture)型でないと相手にうまく自分の考えを伝えることができません。

その意味で日本にはローコンテクスト型の絆づくりが求められているといえます。これこそパブリック・リレーションズ(PR)です。

グローバルの一員として、日本がいま必要としているのは、この新しい「絆(Kizuna)」を社会に根付かせることだと思うのです。

パブリック・リレーションズはさまざまなステークホルダーとの関係構築を重視するリレーションシップ・マネジメントです。

目的達成のために、倫理観双方向コミュニケーション、そして自己修正が機能したパブリック・リレーションズが強く求められています。

■井之上PRと日本PR研究所の試み
最近、私の経営する会社、井之上パブリックリレーションズ(井之上PR)と日本パブリックリレーションズ研究所(JPRI)は、それぞれCSRの一環として、地方自治体などの公的機関、自治体観光局や観光業に携わる諸団体に対する無償マニュアルの提供や無料相談を開始しました。

具体的には、「公的機関向けツイッターマニュアル」の無償提供(井之上PR:5月12
日発表)と自治体観光局や観光関連団体への「風評被害を避けるための『情報発信方法』の無料相談」(JPRI:5月25日発表)です。

被災地では電気や通信、交通機関は切断され、地域はもとより外部との連絡が一切途絶える中、ツイッターなどのSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)が思わぬ働きをしました。

井之上PRでは、地方自治体などに対して「公的機関向けツイッターマニュアル」を5月12日から無償提供しています。このマニュアルは公的機関の広聴広報、PR部門などを支援するために用意されたもので、誰でも簡単に利用できるよう作成されています。

同社は、東日本大震災で防災無線の破壊などにより自治体から住民への情報発信手段が寸断される中、ツイッターなどのSNSが活用されたことを重視、CSR活動の一環として実施したもの。

通話制限を受けた携帯電話からでもアクセスできるツイッターは、その後の余震や避難場所、生活用品の支給状況などについても情報提供を続けることができ、被災地と救援主体との双方向のコミュニケーション環境を可能としています。

一方JPRIでは、東日本大震災で風評被害の深刻な影響を受けた観光業界、とりわけ自治体観光局や観光関連団体に対し、「風評被害を避けるための情報発信方法」の無料相談を5月25日より開始しました。

3・11以降、政府の広報体制の不備が指摘されていますが、一般的に風評被害は危機管理状態とりわけ情報発信者からの情報が一元化されないときに生じますが、情報混乱による被害は、日本のメディアにとどまらず、外国メディアにも及んでいます。

不確実情報による風評被害はグローバルに拡散され、日本製品の輸出にも悪影響を与えていますが、深刻なのは日本の観光業。

中国をはじめ、韓国、台湾からの観光客は激減。先日の日中韓首脳会談の際も中国の温家宝首相や韓国明博大統領が被災地に赴きイメージ払拭に努めるなどしました。

JPRIは無料相談の対象を、周辺地域の観光業界にとどまらず、農林水産業、畜産業、食品製造などに携わる機関で自らが情報発信を必要とし、且つPR意識のある団体としており、自治体関係部門では、観光協会、旅館組合、酒造協会、組合などが含まれています。

相談内容は、ニュースリリースの作成やメディアの取材誘致、記者会見の実施方法などに関するアドバイス。また、キャンペーンの打ち方や海外(特にアジア地域)への情報発信方法など。期間は6月30日(木)までですが、状況を見て期間延長もあるとしています。

PR会社にとっては顧客企業へのPRそのものがCSRともいわれています。社会に良い影響を与える顧客企業を持つことで、PR会社の企業への支援が、社会をより良い方向へ変化させることになるからです。

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井之上パブリックリレーションズ(井之上PR)は5月12日に地方自治体など公的機関向けに「ツイッターマニュアル」を無償で提供することを発表しました。ご興味のある公的機関の皆様は是非、お問い合わせください。詳しい情報はWebサイトでご覧になれます。

            ◇

日本パブリックリレーションズ研究所(JPRI)では、東日本大震災で風評被害の深刻な影響を受けた観光業界、とりわけ自治体観光局や観光関連団体に対し、「風評被害を避けるための情報発信方法」の無料相談を5月25日より開始しました。詳しい情報はWebサイトでどうぞ。

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投稿者 Inoue: 14:14

2011年05月23日

今年の夏休みは「東北」へ。
 ?「日本は安全」をもっとPRしよう

こんにちは井之上喬です。

東日本大震災発生から約2ヵ月が過ぎた5月12日、東京電力は福島第一原発1号機で、地震発生の翌日にメルトダウンの状態にあったことを初めて認めました。また復興の足音が少しずつ大きくなる一方で、事故収束のための工程表を改定するなど、先行きの見通しがはっきりしない状況に不安感が広がっています。

そんななか21日から2日間の日程で開かれた日中韓3か国の首脳会議を前に、中国の温家宝首相と韓国のイ・ミョンバク大統領が東日本大震災の被災地、宮城県を訪れ被災者を見舞うとともに震災からの復興に向け協力していく考えを示しました。

温家宝首相は、原発事故に伴い中国が実施している日本の農産物輸入制限を緩和することを表明。こうした被災地訪問のニュースが世界に流れ、「放射能で日本は怖い」といった風評被害が薄れ、経済交流や観光ツアー客の増大といったことが期待できそうです。

■縮小する消費
震災の影響はさまざまな分野に及んでいますが、こうした中で日本経済新聞社は4月時点の消費予測指数(CFI:2004年12月=100)を発表しています。

それによると4月は、前月8.5ポイント低下の75.8で、3ヵ月連続のマイナスとなりました。下げ幅も大幅で、東日本大震災を受けて先行きの経済環境に悲観的な見方をする消費者の考え方が反映されています。

特に悪化したのは(1)「勤め先の今後1年の利益見通し」では[これまで以下]という悲観的見方が13.6ポイント増え48.5%、(2)「旅行・レジャーへの支出意欲」は[控える]が6.3ポイント増の52.1%となり顕著な結果となっています。

日本政府観光局(JINTO)は5月19日に4月の訪日外国人数は前年同月比の62.5%減の29万5,800人であったと発表。

ここでも減少幅は、過去最大だった今年3月の50.3%減を更新しています。「東日本大震災や福島第一原子力発電所の事故の影響で、全国で外国人観光客の予約キャンセルが相次いだことが背景にある」としています。

訪日外国人数が月間30万人を割り込むのはイラク戦争の発生やアジアで流行した重症急性呼吸器症候群(SARS)の影響を受けた2003年5月以来となるそうです。4月の実績を国・地域別にみると香港からが前年同月比の87%減少、韓国からが66%減少、台湾からが67%、そして中国からが49%減少と軒並み実績を大きく下回る結果となっています。

■例年と一味違う「仙台七夕まつり」
5月恒例の東京・浅草の三社祭は行事の一部を中止することで開催されましたが、震災の自粛ムードもあって全国で祭りやイベントの中止が相次いでいます。

こうした停滞ムードを吹き飛ばしたのが8月上旬に予定される東北三大祭りの開催。

この夏は電力不足対策、企業の夏休みの長期化を予測して、滞在型やボランティア活動を絡めるなどさまざまな旅行商品が紹介されています。

航空会社も8月のお盆シーズンにはこれまでにないような大幅割引を実施するようです。この夏休みに国内旅行を計画しているのなら、「東北」へ行ってみてはどうでしょうか。

オンライン・メディアの毎日jp(5/18)でこんな記事が紹介されています。「東日本大震災で避難所生活を続ける子どもたちを励ますため、宮城県名取市の携帯小説家、斉藤亜紀子さん(35)が、子ども用の浴衣を集めている」ことを紹介しています。

そして、「今年も例年通り8月6日から3日間、仙台市内である『仙台七夕まつり』に浴衣を着て参加してもらう取り組み。斉藤さんは『子どもたちに、浴衣を着てお祭りに行った思い出を残してあげたい』と話している」としています。

こうしたことも含め、今年の「仙台七夕まつり」は、例年とは一味違うお祭りになりそうです。

日本経済を活性化させるための成長戦略のひとつに観光立国が挙げられていますが、このまま自粛・停滞ムードが続くと、2020年までに2500万人の外国人観光客の目標達成が掛け声倒れになってしまう懸念があります。

22日に行われた日中韓首脳会談では首脳宣言として、3カ国が連携して日本への風評被害を軽減するための取り組みを行うことや日本への観光旅行促進などについて協力することなどが謳われました。

これからは政府と民間とが力をあわせて「日本の安全性」や「日本の復興」をもっとPRしていくことが不可欠となります。

日本が東日本大震災から立ち上がりつつある中で、こうした強いメッセージを世界へ効果的に発信していくのは、パブリック・リレーションズ(PR)が果たすべき役割。私たちPRパーソンの役割が今まさに問われています。

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井之上パブリックリレーションズ(井之上PR)は5月12日に地方自治体など公的機関向けに「ツイッターマニュアル」を無償で提供することを発表しました。ご興味のある公的機関の皆様は是非、お問い合わせください。詳しい情報はWebサイトでご覧になれます。

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投稿者 Inoue: 11:10 | トラックバック

2011年05月16日

フェルメール、大航海時代に思いを馳せる
 ?時を超えた1枚の絵画が語りかけるもの




こんにちは井之上喬です。

東日本大震災発生から2カ月以上が経ちました。
震災の影響はさまざまな分野に及んでいますが、展覧会や美術館にも震災の影響が出ているようです。

直接、震災の影響を受けて休館している美術館も宮城県や福島県を中心に多いようですが、震災や原発事故の影響を懸念し海外からの美術作品が届かず日程の変更や中止を余儀なくされた展示会も少なくないとされています。

先日、東京・渋谷のBunkamuraザ・ミュージアムで開催中のシュテーデル美術館収蔵「フェルメール『地理学者』とオランダ・フランドル絵画展」に行ってきました。

■95点のうちほとんどが本邦初公開
ヨハネス・フェルメール(Johannes Vermeer:1632-1675)は、17世紀にオランダで活躍した、レンブラントと並び17世紀のオランダを代表する画家。フェルメールの『牛乳を注ぐ女』(1658-1660頃) は彼の代表作です。

今回の絵画展は、文豪ゲーテの生地として名高いドイツのフランクフルトにあるシュテーデル美術館の改築のため実現したもの。

同美術館収蔵品の中から宗教画家として著名なレンブラント、ルーベンスなどの作品を含む、選りすぐりの95点が展示されていますが、そのうちの実に90点が日本初公開。

その中での注目は東京初上陸のフェルメールの『地理学者』。

オランダのデルフト生まれのフェルメールは、経歴が不明な点が多くその作品も30数点しかないようですが、そのなかの傑作が『地理学者』といわれています。フェルメールが生涯で男性単身を描いたのは2点だけとされていますが、この絵は1 年前に描かれた『天文学者』に続く残りの1点。

同じオランダの巨匠レンブラントの作品は、『サウル王の前で竪琴を弾くダヴィデ』、『マールトヘン・ファン・ビルダベークの肖像』の2作品。また、ルーベンスとブックホルストの合作『竪琴を弾くダヴィデ王』も出展されています。

そのほかにも今回の展示会では、「ネズミのダンス」(フェルディナント・ファン・ケッセルに帰属)、「洪水以前/寓意画(裏面)」(カーレル・ファン・マンデル)、「調理台の上の魚」(ヤーコブ・フォッペンス・ファン・エス)、「凍ったスヘルデ川とアントワープの景観」(ルーカス・ファン・ファルケンポルヒ)などなど、多くの作品が心に残りました。

■大航海時代に思いを馳せる
オランダは17世紀から18世紀にかけて、貿易で栄えたオランダは世界に雄飛していました。とりわけ17世紀はオランダ東インド会社が設立され、大航海時代を謳歌します。

『地理学者』が描かれた1669年は、鎖国下の長崎に人工島の「出島」と「商館」が築造・建設され、オランダは唯一交易が認められた(1641-1859)相手国。 

『地理学者』はそんな未知なる世界への知的探求に没頭する男性を表現した秀作で、サイズは縦53×横46.6 cm。

日本でいうとF10号ほどの小ぶりの絵ですが、その陰影を強調した絵の前に立つたとき、登場人物のほとばしるような思いが伝わり、思わず立ちすくんでしまいました。

作者のフェルメールは、それまで知られていなかった世界が次々に明らかにされた大航海時代を象徴するかのように、希望に満ちた地理学者を描きたかったのでしょうか。

窓からさす光と影の絶妙なコントラストの中に描かれた室内の情景は見事で、フェルメールが室内描写に細心の注意を払っていることが素人目にも感じられます。

大航海時代のオランダで航海には欠かせない地理学者をテーマに、地球儀、地図、コンパスと定規など地理学者の仕事道具や、地図などのモチーフ、そしてそれを取り巻く生活の品々が描かれています。

絵の中の地理学者が身に着けている上着は、「ヤボンス・ロック」(日本の着衣)と呼ばれているもの。フェルメールのモチーフには当時出島からオランダにもたらされ、評判を呼んだ日本の着物とおもえる衣裳を用いた人物像が何点かあるとされています。

これら日本の着物は当時、裕福な市民階級の間で流行し、ステータス・シンボルになっていたようです。17世紀の大航海時代のヨーロッパと日本とのつながりにも思いをつなげる1枚の絵画でした。

世界には、まだまだ日本に紹介されていない素晴らしい芸術作品がどれほど存在するのでしょうか?人の営みと創造力に改めて驚かされた時間と空間でした。

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投稿者 Inoue: 11:40 | トラックバック

2011年05月09日

「音楽長屋」の仲間と全員集合
 ?楽しかった学生時代

こんにちは、井之上喬です。

東北大震災が起きる2週間前、母校早稲田大学の軽音楽グループで活動をしていた当時の仲間たちと40数年振りに再会しました。

集まった場所は、現役時代モダンジャズ・グループでアルトサックス・プレイヤーとして名を馳せた幸田稔君が新宿で経営する、ジャズのライブハウス「J」。

昭和43年卒業生を中心に企画されたこの同窓会には、当時早稲田で活躍した軽音楽バンドのメンバー約70名が集まりました。同窓会の名前は早稲田大学「音楽長屋同窓会」。

これらの軽音楽バンドとは、早稲田大学軽音楽連盟の公認の5バンド、つまりオルケスタ・デ・タンゴワセダ、ニューオルリンズ・ジャズクラブ、モダンジャズ研究会、ハイソサエティ・オーケストラ、そして私が所属していたナレオ・ハワイアンズ(現在は“ザ・ナレオ”)。
  
これら5つのバンドの練習場所が「音楽長屋」。青春時代のすべてがそこにありました。

■音楽長屋の5つのバンド
この企画は、ニューオルリンズ・ジャズクラブでピアノをやっていた同期の平井昌美君の発案で実現したもので、彼の呼びかけに同じ長屋仲間で他の4バンドのOBも賛同。43年卒業OBを中心に開催されたのでした。

音楽長屋は、文学部キャンパス(現在の戸山キャンパス)にある記念会堂の裏手にあり、昭和26年に大学が購入した木造平屋の建物。1999年に現在の「学生会館」が建設されるまで、当時大学に公認されていた5つの音楽サークルが練習所としてこの長屋を使っていました。

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当時すでに古かった長屋は、なだらかな傾斜地を切り込んで南北に細長く建ち、石段を7?8歩上った入り口からまっ直ぐ廊下があり、その右側に小ぶりの練習場が2部屋、突き当たりに大部屋が1部屋ありました。入り口から、ニューオリ(以下俗称)とタンゴ、次にダンモとナレオ、奥の大部屋にはビッグバンドのハイソ。

各バンドのメンバーは授業の合間を見てはこの練習所に集まり好きなだけ練習。なかには授業に出ずこの部室と家の往復で留年した仲間も。当時の学生ミュージシャンにとってはまさに聖地でした。

演奏旅行や当時流行のダンス・パーティなどで、一緒にステージにのった仲間たち。

毎年地方の演奏旅行は、春夏合わせて40-50会場。それに大学のクラブ(サークル)の資金稼ぎのためのダンス・パーティへの出演などあわせて年に100回以上演奏活動をしていたことになります。

学生バンドがもてはやされていたこの時代は、NHKや民放のテレビやラジオに出演することもしばしば。

■鈴木チンさんと一緒にセッション
当日ハイソの同期、幹事の市浦君が準備した「音楽長屋Slide Show」を全員で楽しみ往時を懐かしみます。

せっかく集まったのだからと、それぞれのバンドが数曲ずつ演奏。最初のナレオの飛び入り若手グループの演奏に続き、ニューオルリンズ・ジャズクラブの演奏。

続いてわれわれナレオの演奏。演奏曲目は、ジャズボーカル・グループのフォー・フレッシュマンの“Day by Day”。続いて、インヴィテーションの“Kiss Me Love”。

写真

ナレオの演奏中に興が入りすぎたのか、飲み過ぎでステージの目の前で他のグループメンバーの一人が突如倒れ救急車で運ばれるハプニングも。しかし演奏は中止されることなく進みます。

ハイソサエティ・オーケストラに続いて、最後はモダンジャズ・グループの演奏。懐かしい面々による演奏で気分は高まっていきます。

フィナーレとして、各グループから自由参加でジャムセッション。さながら“早稲田大学音楽長屋軽音楽オールスターズ”。最初の曲の“A列車で行こう(Take A Train)”に続き、締めくくりは”All of Me”を演奏。

最後の曲ではナレオの先輩でいま癌と戦っている、三田義昭さん(40年:スチールギター)のボーカルから始まり、クラリネットでは同期でニューオリの重松英俊君、トランペットは同じくニューオリ東条一幸君、ピアノのニューオリ平井昌美君、トロンボーンはハイソ市浦靖君、そして私のビブラフォンとそれぞれアドリブ演奏。

この時のステージには同期でベース奏者として日本ジャズ界の第一人者、鈴木良雄君(チンさん)も登場。彼との競演の機会を得ました。

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チンさんは、日本にいたころは渡辺貞夫や菊池雅章のグループに参加。その後NYに渡り、アート・ブレイキー&ジャズ・メッセンジャーズにメンバーとして加わり、ソニー・ロリンズやチェット・ベーカー たちとも共演するなど、10数年にわたる演奏活動を終え現在日本で活躍中。

学生時代部室も同じで、当時ダンモでピアノを弾いていました。こんなことでもないと彼と一緒に演奏することはできません。至福のひと時でした。

当日は、「J」の取締役宣伝部長で後輩のタモリこと森田一義君(ダンモ:MC/トランペット)が仕事の関係で参加できず、TVでは披露することのない、取って置きのギャグを楽しめなくて残念。

この集まりには、ナレオの同期で司会をやっていた、松倉悦郎君(元フジTVアナで現在僧侶)が姫路から、ハイソの先輩の中嶋正弘さん(41年卒:トロンボーン、元シャープ&フラッツ)が岩手県の一関から、その他、三重、長野、静岡などからも仲間が駆けつけてくれました。

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職業もマスコミ業界、レコード業界、メーカー、ミュージシャン、商社マン、銀行マン、建築家、政治家、大学教師などと多彩。

私が若くしてPR会社を始め、パブリック・リレーションズの世界に飛び込むことができたのも、こんな素晴らしい仲間たちに支えられていたからかもしれません。

この会の実現に幹事として尽力してくれた、発案者の平井君と他のメンバー、タンゴの松永邦久君、ダンモの幸田稔君、ハイソの市浦靖君、ナレオの三浦孝之君に感謝します。次回また元気に会えることを楽しみに。


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2011年05月02日

オールジャパンで「サプライチェーン」の維持を
 ?如何に国内に工場をキープするか

こんにちは井之上 喬です。
ゴールデンウイーク、いかがお過ごしですか。

東日本大震災で大きな被害を受けた東北地方にも桜前線が北上、満開の桜は1年に1回の素晴らしい季節を私たちにもたらしてくれます。

想像を絶する自然災害の一方で季節の移り変わりは、私たちに日本の自然の素晴らしさを印象づけてくれます。大変な状況ですが、大いに素晴らしい日本の四季をそれぞれの立場で満喫したいものです。

4月29日、大震災以来、一部で運転を見合わせていた東北新幹線が49日ぶりに、東京から新青森までの全線で運転を再開したようです。

■震災で浮き彫りにされたニッポンの存在感
大都市との交流をスピーディに担保する新幹線再開は、被災地復興の大きな力になるとともに、観光を中心とする地域振興にも拍車をかけています。

大震災の影響は産業界でも色濃く出ていますが、経済産業省が4月28日に発表した3月の鉱工業生産指数速報値(2005年を100とする、季節調整済み)は82.9。前月比で15.3%低下し、過去最大の落ち込みとなりました。

与謝野経済財政大臣はこの発表数値に対し、「衝撃的な数字」とし「部品などの生産拠点が震災の直撃を受け、全体の生産活動に大きな影響を与えた」と分析。

また、サプライチェーン(供給網)については「日本経済の死活問題」としたうえで、早期の回復に期待していると復旧に向け全力で取り組んでいる関係者にエールを送っています。

震災発生当初、ニュースでは被災地の経済規模は全体の7%程度と日本経済への影響はあまりないと予測されていましたが、全容が明るみになるにつれて深刻さが際立ってきました。

今回の大震災で日本企業のサプライチェーンが深刻なダメージを受けていることが浮き彫りにされたのです。しかも震災を受けた東北地方の部品・部材がないと世界の生産がストップしてしまう現実が露呈したのです。

サプライチェーンという言葉がこれほどマスコミに登場したことはなく、電機、自動車業界では部品供給の停止により世界的な減産に追い込まれています。

例えば急成長しているスマートフォン分野では、スマートフォンに使われているポリシリコン液晶に使われるITO膜で圧倒的な世界シェアを持っている宮城県栗原市の倉元製作所が被災し、需要が旺盛なスマートフォンの生産計画に支障が出ているようです。

また、半導体、ICの材料であるシリコンウエハーでも世界の25%を供給している福島県白河市の信越化学の白河工場が被害を受け、今後の半導体生産への影響が懸念されています。

■地震の少ない地域への工場移転
日本にある多くの工場は、雇用の維持と技術の海外流出を避けるために国内で付加価値性の高い製品をつくっています。

それだけに今回の大震災が引き金となった、これら工場の海外移転だけは何としても避けなければなりません。しかし自動車業界などでは、部品の安定供給を確保するために、工場の海外移転を促す動きもあり予断の許さない状況にあります。

企業や自治体はこのまま手をこまねいていることはできません。産業空洞化で疲弊している地方経済の再興と地震立国日本における工場設置を今後どのように考えるべきか、いま私たちに大きな課題が突き付けられています。

これらの問題解決のために国内の地震地図をプロットし、地震発生の少ない国内地域への移転も視野に入れる必要があるように思います。

地震が比較的少ない地域は、北海道や山陰、津波被害が少ないとされる中国地方や瀬戸内などが考えられるのではないでしょうか?

4月28日の日本経済新聞に「アジア経済圏に震災の試練」とする記事がありました。

日本の部品供給が止まればアジアの生産機能が低下し、アジアの成長に陰りが出れば日本の復旧も遅れる、「オールジャパン」でサプライチェーンの健全な維持のため休日返上で基幹部品の生産に取り組んでいる企業も多いとする同紙の報道は力強い限りです。

そんななかで応用物理学会や日本機械学会、日本化学会など34学会は4月27日、大震災に対する学会としての提言を取りまとめ、「日本は科学の歩みを止めない―学会は学生・若手とともに希望ある日本の未来を築く―」とする会長声明を発表しました。

被災した施設の復興だけでなく、研究者や学生のメンタルケアに力を注ぎ、科学技術立国日本のために最大限力を注ぐとし、国内外に可能な限り正確な情報を発信し、また各国の学会と協力していくとアピールしたのでした。

いま日本のものづくりの底力が全世界から注目されています。

世界に対する力強いメッセージの発信。パブリック・リレーションズ(PR)の果たす役割の重要性がいままさに問われています。

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