相互リンクはこちら
バナーをどうぞ



« 公共セクターを対象に、初めての本格的セミナー開催
?広報部門の機能強化へ向けて?
| メイン | PR熱に沸き、ますます勢いづく上海
?上海PR協会20周年記念カンファレンスで基調講演»

2006年11月04日

PRパーソンの心得3 数字データに強くなる

こんにちは、井之上喬です。
皆さん、いかがお過ごしですが。

私は今、上海に来ています。上海パブリックリレーションズ協会設立20周年記念の国際会議で講演を行うためです。来週こちらのPR事情などをお知らせする予定です。

パブリック・リレーションズの実務家や組織体に所属する広報担当者が常に意識しなければならないことは、自分がかかわる組織体やクライアントに関する数字やデータに強くなることです。企業経営に不可欠なものは数字データ。経営に携わる人が常に意識しているものです。以前、パブリック・リレーションズの実務家はどのような時にでも自分がかかわる組織体のトップの意識を持たねばならないと話しましたが、経営トップや事業部のトップと意識レベルを合わせて行動することは統合的な戦略立案やその実施を行う上で極めて重要なことです。今回は、PRパーソンの心得3として、「数字データに強くなる」をお届けします

■トップはいつも数字で頭がいっぱい
株式時価総額経営の時代では、企業トップが常に意識し、頭に入れているのが企業経営の流れを数値化した数字データです。経済活動においては予算や実績数字、また様々な統計も数値データとして提示されますが、 企業活動も同様にその指標は数値データとして示されなければなりません。特に四半期ごとの経営情報をまとめる上場企業にとっては数字のもつ意味は以前よりもまして重くなっています。PRパーソンは担当するクライアントのこれらの情報を大まかでも把握していなければなりません。

PRパーソンが把握するべき数字情報は、売上高、経常利益、従業員数、加えて上場企業であれば企業の規模を示す株価と時価総額など、クライアントの基本的な財務情報を把握することです。
メーカであれば、売上高や営業利益に対してR&Dに占める割合、製品群の大まかな売り上げ比率、拠点数の規模や場所、輸出と輸入の比率などを示す情報。そしてマーケットシェア、競合会社数など業界におけるポジショニングや企業やそれらを取り巻くトレンドを示す数字の把握も必要となります。

このようなハードデータは、企業経営の実態を全体として把握するのに役立つだけでなく、経営判断を行う物差しとして客観的な判断基準を提供してくれます。では、データを頭の中に蓄積することで何が変わるのでしょうか。
第一に、PRパーソンに常に要求されているスピーディでフレキシブルな対応が可能になります。確固たる判断基準を提供する数字データにより、確信に基づいた意思決定が可能となります。しっかりした数字データを持つことは判断する際の足場が強固になり、瞬時に物事を見極め次のステップへ移行する際の後押しをしてくれます。如何なる状況に陥っても余裕と自身を持って臨機応変に対応できるようになります。そして数字やデータに明るいことで、後回しにすることなく、その場でソリューションを提供することができます。

第二に、先を見通す力がつくことです。蓄積された過去、現在の数字データをリアルタイムで分析することで、企業の様々な性質や傾向が浮かび上がります。これらの数字をインプットすることで、先を見通し将来(未来)に対して予測することが容易になるのです。様々な数字データの把握によって次にどのような展開があり、どういった結果に導くのが最善かといった、PRの実務家に不可欠の戦略性あるシナリオが描け目標達成のためのベースとなります。

第三に、(クライアントや上司への)効果的なアドバイスが可能となります。確固たるデータに基づく戦略構築やプレゼンテーションで、説得性に幅と深みが出てきます。その結果相手の興味を引き出します。このように数字データを常に意識して行動をとることにより、クライアントや上司から共感や納得を引き出し、スムーズな意思決定の促しを可能とするのです。

■暗算で数字に強くなる
PRパーソンとして不可欠な数字の把握能力を高めるには、クライアントに関する基本データがいつでも口から自然に出てくるように頭の中に収納しておくこと。また、足し算・引き算はもちろんのこと、2桁以上の掛け算なども正確に計算しなくても概算として暗算で答えが出せなければなりません。これによりUSDやユーロなど世界の主要通貨と日本円の変換を速やかに行なったり交渉中のプロジェクトの予算の概算をその場で算出することができるようになります。それにより相手から引き出した断片的な情報から全体像が把握でき、他の分野への応用力やスピードを高めることも可能となるのです。

データの入手は、インターネット経由で容易になっていますが、データに強くなる近道は、頻繁にビジネス誌や経済紙を読み数字に慣れることです。ここでは数字を大きく捉えると共に、数字の持つ意味合いを感覚としてつかみとる意識で読むことがポイントです。また常に問題をホリスティックに捉え、新しい情報に触れることで世界に繰り広げられる経済活動のトレンドがインプットできるようになります。そして数字に対する感覚が鍛えられ情報の鮮度にも敏感になり、ビジネスセンスが磨かれていくのです。

数値データは、いわばビジネスを行うためのインフラストラクチャーです。その場その場で気になったことを確実におさえて、自分の中にビジネスに必要なインフラを蓄積する。 PRパーソンにとって数字データに強くなることは、クライアントや組織体のビジネスを成功に導く上で重要なものとなるでしょう。

投稿者 Inoue: 2006年11月 4日 11:30

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://www.inoueblog.com/mt/mt-tb.cgi/633